ム[3]をベースにその基本機能を提供すること検討している。「多言語音声認識・合成・翻訳・対話プラットフォーム」はNICTユニバーサルコミュニケーション研究所[4]で開発・展開中の音声翻訳APIをベースに提供することを検討している。「時空間GISプラットフォーム」についてはNICT総合テストベッド研究開発推進センター時空間データGISプラットフォーム(旧サイエンスクラウド)の地理データや気象データ及びこれらのデータを活用する機能を提供する予定である。「外部ユーザ開発プラットフォーム」はDCCSのユーザとともにデータや機能を開発するためのプラットフォームである。2021年度はスマートIoT推進フォーラム テストベッド分科会 データ分析・可視化タスクフォースと連携して、地理空間データや気象データを対象に、データの時間的変化も可視化し分析できるシステムのプロトタイプを開発中である。「B5G連携プラットフォーム」はB5Gソフトウェア化インフラテストベッドとの連携を行うプラットフォームである。なお、これらのプラットフォームに加え、AI技術の研究開発推進のためAIデータテストベッドのデータをDCCSのAPI経由で提供することも計画している。AIデータテストベッドについては本特集号の4-1-2「AI研究開発環境「AIデータテストベッド」の取組」を参照いただきたい。3.3DCCSの構築計画DCCSについては、一度に多くのプラットフォームのデータや機能を使えるようにするのではなく、ユーザからのフィードバックを受けつつ、ユーザに必要とされる機能やデータを随時検討しながら段階的に構築することを検討している(図3)。具体的にはまず異分野データ連携プラットフォームの機能を利用可能とする。次に「多言語音声認識・合成・翻訳・対話プラットフォーム」と「時空間GISプラットフォーム」の機能を利用可能とし機能拡張を図るとともに、「時空間GISプラットフォーム」や「外部ユーザ開発プラットフォーム」により利用可能なデータも拡充し、DCCSで開発できるサービスを進展させる。そして、同時に構築が進められているB5Gソフトウェア化インフラソフトベッドと連携し、B5Gの機能を活用したサービスの開発を可能とすることを目指す。あとがき本稿ではサービスレイヤテストベッドNICT Data Centric Cloud Serviceに関する取組と検討状況について述べた。DCCSにおいてはユーザからのフィードバックを受けながら必要なデータや機能を整備していくことが重要であると考えている。今後、ユーザと連携しながらDCCSの構築をすすめていきたい。また、現在検討しているプラットフォームに加え、更なるプラットフォームを加えることで、『Beyond 5G / 6G White Paper』[5]のCybernetic Avatar SocietyなどのようにB5Gの機能をより活用したサービスの開発と実証も行える環境を提供していきたいと考えている。4年度様々なデータを連携させ状況判断や行動支援を全体最適化できるスマートサービス•データ連携分析()の機能年度•ユーザデータ、事業者データと連携したサービス•のデータと機能を活用•音声対話・翻訳(多言語音声認識・合成・翻訳・対話)•情報活用(時空間)•ユーザデータ連携(、外部ユーザ開発)•データ連携分析()の機能「今、市役所は混んでいます。近くに出張所がありますよ。行き方は 」事業者データ連携情報活用年度•連携アプリケーション(連携・データ収集エッジ)•音声対話(多言語音声認識・合成・翻訳・対話)•情報活用(時空間)•ユーザデータ連携(、外部ユーザ開発)•データ連携分析()の機能パーソナルセンサ「市役所に寄りたいんだけど」「暑くなってきたな」音声対話・翻訳•多種多様なデータを収集し活用するスマートサービス•ネットワークを利用したアプリケーションサービスコロナ、熱中症、花粉症のリスクを避けた最適な移動ルートを案内「水分を捕った方がいいですね。あのビルの向こうのカフェは換気もきちんとされています」スマート空調スマート図3 DCCS機能拡張による開発サービスの進展の例 (注:図中のDCCS ver. 1~3の各機能は本稿執筆時点の計画中のものであり、変更の可能性もある)42 情報通信研究機構研究報告 Vol.67 No.2 (2021)4 NICT総合テストベッドの新たな可能性に向けた研究開発
元のページ ../index.html#46