4.7で詳述する。このような活動が評価され、NICT及びGCP協議会は、大会後、東京2020大会組織委員会より感謝状をいただいた(図8)。4.4広報活動音声翻訳技術のアウトリーチ活動として、CEATEC等で毎年出展を行っているほか、国連防災世界会議、総合科学技術・イノベーション会議、G20観光大臣会合サイドイベント等において多数の展示・デモンストレーション・講演を実施しており、前節の東京都関連のものとあわせて、2016年度から2021年度までの6年間で120件のイベントに参加している。2018年度から2020年度にかけては、多言語音声翻訳を利用するアイデアや音声翻訳エンジンAPIを用いた試作品の良さを競う多言語音声翻訳コンテストを総務省と共催で3回にわたって開催し、多言語コミュニケーション技術活用の裾野を広げる取組を行った。2021年度には、中高生に音声翻訳エンジンAPIに触れてもらい、音声翻訳システム・アプリの開発を体験してもらうハッカソンも実施した。VoiceTra®の普及及び利活用の促進のため、サポートサイト(https://voicetra.nict.go.jp/)を日英中韓の4言語で整備し、運用している。サポートサイトには、VoiceTra®の基本情報のほか、マニュアル・パンフレット類・FAQ・各種動画等も掲載しており、1日平均で数百以上のアクセスがある。マニュアル・パンフレット類としては、VoiceTra®のパンフレット(言語・サイズ別に多種類を用意)・名刺サイズチラシ・理解促進用マニュアル「VoiceTra®をうまく使うには」、NICTの技術を活用した民間企業の製品・サービスをまとめたパンフレット及び一覧資料等(図9)、多数の広報素材を作成し、維持管理している。これらは展示会等で配布するほか、普及に協力いただいている機関にも送付し、活用いただいている。また、前述のVoiceTra®サポートサイトにも掲載している。動画も、Voice-Tra®や民間企業の製品・サービスを紹介するもの、VoiceTra®及び多言語コミュニケーション技術の効果的な使い方を解説するもの、近未来での活用シーンをイメージしたもの、3.3で述べた岐阜市での大規模実証実験のドキュメンタリー等、約30種類を作成し公開している。これらは、展示会や講演会、視察対応の際も活用している。省庁・自治体・商工会議所・観光協会等が発行する冊子や書籍等でVoiceTra®を紹介いただく機会も多く、NICTに確認があるものだけで年間数十件にのぼる。4.5辞書・コーパスの収集これらの外部連携等を通じて辞書・コーパスを収集し、VoiceTra®の基盤となる音声翻訳エンジン・サーバの改良に活用している。2021年度末までで、辞書・コーパスの提供組織は92者となった。また、外部機関が安心して辞書・コーパスを提供で図9 広報素材例912-4 多言語コミュニケーション技術の社会実装
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