973 ●ソーシャルイノベーションユニット■概要地域連携・産学連携推進室では、オープンイノベーションを推進するため、地域におけるステークホルダーや、産業界、大学等の研究機関との連携を進め、社会全体のICT利活用を推進するとともに、NICTの研究開発成果の最大化を目指し活動してきた。■令和2年度の成果第4期中長期計画において設置された地域連携・産学連携推進室では、各地域での連携体制を充実させ、課題を掘り起こすとともに、研究開発を推進する活動を行った。コロナ禍の影響により令和2年度は、直接対面での連携活動が困難となった。しかし、リモート環境を活用し、これまでに構築してきた総務省地方総合通信局等との連携体制の維持、情報共有を行い、各イベントに協力した。また、地域ICT連携拠点(東北、北陸、関西)との連携強化に努めた。東北、北陸では、リモート環境によるアイデアソンを実施した(図1、2)。さらに、平成30年度、令和元年度と実施したNICT内プロジェクトを、今年度は社会課題解決型研究開発として実施した。さらに、フォーラム等の活動を通して産学官連携活動を行った。1. 地域連携「データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発」として、平成30年度は、委託課題番号200の10件と、同課題の第2回目として令和元年度から2年間の研究期間で実施した委託課題番号214の10件との計20件について終了評価を実施した。社会実装を実現している課題もあり良い成果となった。令和3年度開始の委託研究「ウイルス等感染症対策に資する情報通信技術の研究開発」を立ち上げた。また、令和3年度機構内成果の社会実装への活動として、5件の実証型研究開発プロジェクトを実施し、企業から注目される案件もあり、実装につながる成果を得た。さらに、各地域の社会的な課題等を抽出し整理する招へい専門員7名の活動を継続した。地域ICT連携拠点(東北、北陸)では、リモート環境によるアイデアソンを通じ企業、法人、NPO等の産学官の幅広いネットワークの形成と連携を行った。従来と遜色のない連携の手がかりを得ることができた。2. 産学官連携スマートIoT推進フォーラム事務局として、IoT分野における産学官連携の中心的な役割を果たした。複数の分科会で議論をリードし産学官連携活動を推進し、産学官連携の開拓を強く意識した活動を実施した。さらに、コロナ委託に関連するシーズを取りまとめ、従来のシーズ集と共に公開している。外部のシンポジウムの場などを活用しシーズ集によるNICTの紹介や連携開拓を進めた。図1 ZoomとJamBoadを利用したアイデアソン+仙台図2 SpatialChatを利用したホクリク魅力ソン3.10.1.2地域連携・産学連携推進室室長(兼務) 柏岡 秀紀ほか5名地域をつなぐ、社会をつなぐ、産学官連携活動のサポーターになる3.10.1 戦略的プログラムオフィス
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