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98■概要総合テストベッド研究開発推進センターは、超高速研究開発ネットワーク(JGN)、大規模エミュレーションテストベッド(StarBED)等のテストベッドを統合し、「NICT総合テストベッド」としてサービスを展開することにより、実基盤からエミュレーションまで、様々なIoT実証実験に対応可能なテストベッドを構築し、運営している。また、最先端のICTを実基盤上に展開して実現性の高い技術検証を行うJGNを中心に構成される大規模実基盤テストベッドと、模擬された基盤を一部組み合わせることで多様な技術検証が実施可能なStarBEDについて、それらの実現に求められる基盤技術の研究開発を実施している。さらに、分野横断的・産業横断的な統合・融合によって相乗効果を発揮させる新たなシステムの創発に基づくサービス基盤の研究開発を行っている。■主な記事1.NICT総合テストベッドの構築・運営第4期中長期計画においては、研究開発成果を最大化するための業務として、NICT内外におけるICT研究開発成果の技術実証及び社会実証を推進するためのテストベッドを構築し、その利活用を促進することにより、広範なオープンイノベーションを創発することを掲げた。令和2年度においては、テストベッド活用研究会の環境において、会員が提供する自社のデバイス、ソフトウェア、データ等のサービス・機能を他の会員が試用できる仕組みを整備し「GPUクラウドサービス」、「データ可視化ソフトウェア」、「IoT-GW + LPWA試用サービス」を提供した。また、新たに次世代SDNプログラミング言語P4のマルチテナントテストベッド環境をオープンソースを用いて構築しP4テストベッドとして提供開始した。さらには、テストベッド事務局窓口の一元化、契約手続の簡素化、周知活動の実施など、テストベッド利活用促進策等を通じて、テストベッド利用件数を、平成28年度以降着実に増加(102件→171件(期間累計320件))させ、商品化・実運用化件数について期間累計(予定を含む)で52件を達成した(詳細は、3.10.2.1テストベッド連携企画室の項を参照いただきたい)。2.テストベッド基盤技術とテストベッド利用に関する研究開発第4期中長期計画においては、大規模実基盤テストベッドと、StarBEDについて、それぞれ必要となるテストベッド関連の基盤技術の研究開発を実施するとともに、それらの相互の連携運営を進めた。図 NICT総合テストベッドの概要大規模エミュレーションテストベッド「StarBED」100万台レベルのエミュレーションによるハードウェア・ソフトウェアの検証基盤・数百台PCサーバ大規模IoTサービステストベッド「JOSE」IoT技術の検証基盤とIoTサービスのフィールド実証環境を提供・1ペタバイトストレージ広域SDNテストベッド「RISE」SDN技術によりICTサービスの実証環境をユーザーが自在に構築可能・15拠点間でネットワーク仮想化SINET5海外拠点超高速研究開発ネットワーク「JGN」最先端のネットワーク技術の検証と国内・海外における実証環境の構築を支援・国内海外24拠点、最大100Gbps帯域伝送M2Mクラウド基盤IoTゲートウェイLTEでユーザ拠点を繋ぐLPWAテストベッド複数LPWA比較試験環境(集中管理)大容量高精細モニタリング特性把握平成30年8⽉〜令和2年2⽉〜平成29年10⽉〜平成28年4⽉〜P4テストベッド次期テストベッド候補展開キャラバンテストベッドユーザに実証環境貸出•AI データテストベッド•けいはんなM2M-DC•他の機構内テストベッドや設備平成29年11⽉〜令和2年3⽉~シアトルバンコクシンガポール香港令和3年度から新規の利⽤受付終了令和3年度から新規の利⽤受付終了3.10.2総合テストベッド研究開発推進センター研究開発推進センター長  原井 洋明

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