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993  ●ソーシャルイノベーションユニット令和2年度は、公衆網整備途上環境におけるコネクテッドカーの実現に向けて、車車間通信と狭帯域モバイル通信をハイブリッドに用いる車両Delay Tolerant Networkによるデータ収集プラットフォームを開発し、実車走行実験を通じて同プラットフォームによるデータ収集効率の向上効果を確認した。また、オープンAPIを用いたアプリケーションの検証を可能とするエミュレーションパッケージを開発し、StarBEDにおいて1,000台規模での動作を確認した。さらに、次期中長期に向けた新しいテストベッド機能として、次世代SDNプログラミング言語P4のマルチテナントテストベッド環境をオープンソースで構築し、P4テストベッドとして提供開始した(詳細は、3.10.2.2テストベッド研究開発運用室の項を参照いただきたい)。SteBEDについては、IoTデバイスエミュレータと実機のセンサーを利用したIoTデバイスエミュレータと実環境用センサーが混在する検証環境のデモンストレーション環境を構築した。さらに、次期中長期を見据え、循環進化するStarBEDの管理システム実現のため、StarBEDのミドルウェアを刷新し、新たな研究成果を容易に組み込むことが可能なアーキテクチャを導入するとともに、電波伝搬エミュレーションの機能を実装及び利用者の要望に応じた可視化ツールを導入可能にした(詳細は、3.10.2.3北陸StarBED技術センターの項を参照いただきたい)。また、平成30年度に本研究開発推進センターへ組織改編されたソーシャルICTシステム研究室については、ニューノーマル時代に求められるIoT利活用サービスの創発に基づいた多様な複数企業との連携実証を推進するなど、社会的な貢献にも重きを置いた取組を推進した。具体的には、技術実証と社会実証の一体的推進が可能なテストベッド利活用パイロットプロジェクトとして、オープンイノベーション創出につながる(1)IoT無線技術で人・ロボットの協調活動支援、(2)ミリ波IoT搭載サービスロボットによる構内データ収集・配信プラットフォーム開発、(3)次期中長期に向けてAI・IoT融合サービス実証用クラウド基盤構築の3つの活動を実施した(詳細は、3.10.2.4ソーシャルICTシステム研究室の項を参照いただきたい)。3.その他スマートIoT推進フォーラムテストベッド分科会と連携して、次期ネットワークテストベッドWGで、ネットワークテストベッドの方向性、要件を、データ分析・可視化タスクフォースで、データ分析・可視化のためのツールやノウハウ を検討し提言をとりまとめた。得られた提言を参考にしつつ、第5期中長期計画に向けた新たなテストベッドサービスとして、エッジ・クラウド連携基盤等のソフトウェア化インフラに加え機構の保有データを用いたサービス連携機能の更なる拡張等、のBeyond 5Gの実現に向けたテストベッドとして備えるべき具体的な設備・機能をとりまとめた。3.10.2 総合テストベッド研究開発推進センター

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