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106■概要ソーシャルICTシステム研究室は、社会課題の解決に資するIoT無線技術を中心として活用する新たなICTサービスの実証的研究開発を推進する研究室である。当研究室が担当すべき第4期中長期計画における項目として、NICTが保有する技術的な強みやデータ等を結集し、分野横断的・産業横断的な統合・融合によって相乗効果を発揮させる新たなシステムの創発に基づくサービス基盤の研究開発を推進するとあるが、具体的な課題解決型のシステムの提案と実証的研究開発を実践することで上記目標を達成することに重点をおく点を、より明確に意識できる研究室名称に改めると同時に、得られた知見をNICTのテストベッド環境にフィードバックしやすくするために、研究室が属する上位組織についても総合テストベッド研究開発推進センター内の研究室として活動している。地域における様々な社会課題をIoT技術の導入で解決する地域IoTサービス基盤の構築戦略として、「“データの地産地消”で地域の課題は地域で解決」や「地域に浸透済みの資源をゆるくつなぐ」、「人流・物流に“データの流通”も託す」などを打ち出し、ICTやIoT技術を活用した新しいサービスやシステムの機能性を実証するのみでなく、それら技術の社会的受容性を高めるための導入や運用の方法までを研究開発の範はん ちゅう疇としており、想定されるサービスの利用者や提供事業者と協同して実証実験の推進を行っている。■令和2年度の成果令和2年度は、ニューノーマル時代に求められるIoT利活用サービスの創発に基づいた多様な複数企業との連携実証を推進し、NICTの社会的貢献度を報道発表で広報を行った。具体的には、技術実証と社会実証の一体的推進が可能なテストベッド利活用パイロットプロジェクトとして、JOSEに展開したM2Mクラウド基盤を活用して、オープンイノベーション創出につながる下記の3つの活動を実践した。図1 人とロボットが共存・協働する構内空間で有効な近距離IoT無線を使ったフロア移動支援システムを開発①NFCで注文情報等を取得Wi-SUNでロボットに送信②Wi-SUNでエレベーター乗り口に誘導BLEで呼出し、行き先フロアを指定③Wi-SUNで注文発信元まで誘導注文発信場所(食品・飲料等)WiWi-AlertWiWi-FingerWiWi-AssistantNICT構内での実証の様子をYoutube公開ボボタタンンをを押押ししまますす♪♪3.10.2.4ソーシャルICTシステム研究室室長  荘司 洋三ほか5名ニューノーマル時代におけるIoTサービスの技術実証と社会実証を推進

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