118■概要連携推進室では、AI技術に関するオープンイノベーション型研究プロジェクトとして、先進的音声翻訳研究 開発推進センターと共に翻訳バンクを運用している(図1)。■令和2年度の成果NICTでは、2025年までにAIによる同時通訳等の実現を目指す「グローバルコミュニケーション計画2025」の もと、AI技術で多用される深い階層構造を持つニューラルネットワークを用いた自動翻訳技術(ニューラル翻訳)の研究開発に取り組んでいる。ニューラル翻訳による自動翻訳の精度向上のためには、ニューラルネットワークのアルゴリズムの改良に加えて、様々な分野の翻訳デー タを大量に確保することが重要である。一方で国の機関や都道府県、市町村等の地方自治体、民間企業には、これまで多言語で作成された書類、白書、観光案内等のパンフレット、業務説明資料、取扱説明書等の様々な文書が多く存在している。情報通信審議会情報通信技術分科会技術戦略委員会第3次中間答申(平成29年7月20日)に おいては、それら多様な文書から同じ意味を持つ単語又は文の「対」を取り出し、仮にNICTにこれらのデータを集約できれば、データを組み込むことが可能となり、翻訳システムの精度向上に資する旨が述べられている。図1 翻訳バンクの概要及び翻訳データの集積図2 翻訳バンクの新ホームページ3.10.5.1連携推進室室長事務取扱(兼務) 木俵 豊ほか1名翻訳バンクの運用による多様な翻訳データの集積
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