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1213  ●ソーシャルイノベーションユニットる技術を検討。教師なし学習アプローチにて95.8%の再現率を実現し、IEEE Access採録。教師あり学習アプローチにて、98%の再現率を実現し、現在DIMVAに投稿中。(4)ハイブリッド分析プラットフォーム構築PRISM/電波利用料プロジェクトを受注し、上記の各研究成果を組合せ、実際のマルウェア活動をリアルタイムに検知し、詳細分析レポートを自動生成するシステムの構築に着手。本年度はそのフレームワークを定義し、そのフィージビリティスタディを実施。その結果をIEEE PerCom WiPに投稿・採録。(5)WebセキュリティWebユーザのアクセス記録を分析し、悪性URLに到達する経路を把握。ブックマークアクセスや検索エンジンにより悪性URLに到達する実態を明確化。また、悪性URLに到達する可能性の高い危険URLを特定する技術を構築した(図2)。その成果を論文発表し、RAID2020採録、CSS2020論文賞受賞。3.AI×脳科学の研究開発脳情報通信融合研究センターとの連携により、ヒトの認知活動下のfMR脳活動データを機械学習で解析し、脳機能の解明と工学的な応用を目的として、以下の課題に取り組んだ。(1)ストーリー理解に関する脳内情報表現を解析するAIモデル開発のための学習用データセットの拡充物語理解に関する脳内情報表現を明らかにするため、深層学習等を用いて脳活動データを解析することを計画。この目的で、次のとおり学習用データセットを拡充した。ドラマ・映画 (再生時間は合計9時間) 視聴下の脳活動データをfMRIにより取得した。また、同様のドラマ・映画について、アノテーションデータ (発話書起、物語内容の記述、物語シーンに関するQ&A)を取得した。(2)動画の視覚・聴覚特徴量から脳活動を予測するAIモデルの開発、検証物語内容を理解に関するAIモデルを確立するため、上記の脳活動データ及びアノテーションデータを用いることを計画。その一貫として、ドラマ・映画の視覚・聴覚特徴量から同動画視聴下の脳活動を予測するモデルを作成し、検証実験を行った(図3)。4. 革新的機械学習技術の研究開発超高次元データ(例:MRI脳画像等)への深層学習適用を目的として、入力データの次元に対して対数時間で計算可能な量子インスパイアアルゴリズムを用いた正準相関分析法(qiCCA)を開発。この成果はNeural Networks誌に採録また、qiCCAを実装したツール及びその利活用事例アプリをAIデータテストベッド上で公開した。さらに、量子コンピュータ上で実装されることを目的に提案されている回帰・判別手法である量子回路学習QCLを古典コンピュータ上でも計算可能とする高速化手法、量子回路的学習(QCLL)を新規に開発、検証実験によりQCLLとQCLが似た性質を持つことを示した(図4)。図2 Webセキュリティ:悪性URLに到達する実態を明確化図3 AI×脳科学の研究開発 : 視聴覚特徴を用いた脳活動予測図4 革新的機械学習技術の研究開発 : qiCCA性能評価とQCLL概要3.10.5 知能科学融合研究開発推進センター

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