124■概要耐災害ICTの実現に向けた取組の推進として、当室はセンター内の各研究室・研究プロジェクトとの連携協力体制の下、耐災害ICTの社会実装に向けた連携及び研究成果の社会展開活動として、防災訓練などを通じた実証実験及び実災害時の利活用、シンポジウムや展示などを通じた研究成果の社会展開を実施するとともに、東北大学及び各大学との連携推進、産学官連携の推進等の活動を実施した。また、戦略的プログラムオフィスの地域連携・産学連携推進室の東北ICT連携拠点として、東北地域の産学官連携推進及び地域でのICT利活用推進の活動を行った。■令和2年度の成果1.耐災害ICTの社会実装に向けた連携及び研究成果の社会展開活動耐災害ICTの社会実装に向けた技術実証や研究成果の社会展開のために、実災害を想定した地方自治体等の防災訓練等に参加するとともに、耐災害ICTに関するシンポジウム・展示を通じた社会展開活動を行っている。基盤研究・応用研究の推進とその成果の社会実装に向けた活動として、内閣府SIP第2期「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」にて推進している以下の2研究開発項目にて、成果の社会実装を進める活動として、地方自治体での実証実験・実利用を推進した。「対話型災害情報流通基盤の研究開発」として、防災科研、株式会社ウェザーニューズと共同で研究開発した防災チャットボットSOCDAを用いて、令和元年8月から神戸市で長期も含めた実証実験を実施している。また、令和2年台風10号では、広島県、三重県で実活用された。「接近時高速無線接続による通信途絶領域解消技術の研究開発」として、通信途絶領域で情報を収集・共有・配信できるネットワークを容易に構築できるようにするため、分散認証基盤を新たに開発し、令和元年度までに開発した接近時高速無線接続機能と分散エッジ処理基盤と組み合わせてアドホックな臨時ネットワークシステムを構築し、実証した。令和2年度はセンター全体で11件の実証実験・防災訓練(表1)に参加した。また、研究成果の社会実装として、DISAANA, D-SUMMのビジネスライセンスの供与を受けた企業が本年度7月から商用サービスの提供を開始した。シンポジウム・展示などを通じた研究成果の社会展開活動として、NICTオープンハウスin仙台(令和2年10月11日)をオンラインで開催したほか(図1)、東北総合通信局、北海道総合通信局と共同で、「ICTの活用による防災・減災の推進に関するセミナー」(令和3年3月19図1 NICTオープンハウスin仙台 オンライン開催の様子3.10.6.1企画連携推進室室長 長妻 努ほか8名実際の災害で支援できる成果の社会展開を目指して表1 実証実験・防災訓練参加一覧時期訓練場所令和2年6月2日LINEを活用した高粱川・小田川防災訓練岡山県倉敷市8月26日神奈川県鎌倉市訓練神奈川県鎌倉市8月28・29日愛媛県総合防災訓練愛媛県伊予市9月13日豊洲スマート防災訓練2020東京都江東区10月16日香南市災害医療救護活動訓練高知県香南市11月28日高知県消防本部訓練高知県香南市令和3年1月17日神戸市実証訓練兵庫県神戸市2月6・7日実証実験高知県香南市2月8日高知県香南市災害対策本部運営訓練高知県香南市2月8-12日実証実験和歌山県西牟婁郡白浜町2月26日神奈川県防災訓練神奈川県
元のページ ../index.html#132