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1293  ●ソーシャルイノベーションユニットタに対してアクセス権を持つ利用者が、どこからでも安全に検索・閲覧できることを実証した。また、時間分割アクセス制御による非IP/LPWAメッシュネットワークによる光制御網応急復旧において課題であった輻ふく輳そうやパケットロスなどネットワーク負荷軽減を図る新たな手法や処理、制御機能を開発し、実装した。2.機動的ネットワーク構成技術の研究開発昨年度特許出願した分散認証基盤の開発を行うとともに、これまでに開発してきた要素技術と組み合わせて即応可能な無線ネットワークのシステムを構築し、高知県香南市において、公衆通信網が途絶した環境下でも情報共有可能であることを実証した(図2)。また、端末間連携技術として、端末のモビリティを考慮した実験とより正確な消費エネルギー測定を可能にするスマートフォン消費電力測定装置を開発した(図3)。さらに、衛星移動体評価システムの構築を目指し、走行させなくても移動体衛星通信の評価が可能な移動体衛星通信評価システムのキーコンポーネントであるプログラマブルな無段階減衰装置を開発した(図4)。3. 研究開発成果の社会実証・社会実装に向けた取組即応可能な無線ネットワーク向けにこれまで開発してきた技術を搭載したシステムを自治体が採用し、2020-2021年度をかけて構築中である。また、これまでに開発した船舶の動力源からの音紋による船種の自動判別技術に加え、波浪観測ブイを用いた海面測位に基づく航跡波による船舶接近検知やLPWAによる正規船特定技術を組み合わせ、不審船自動監視システムを開発した(図5)。さらに、衛星放送波のレベルモニタリングによる降雨状況推定法として、高時間分解能・多地点観測を行い、推定モデルの妥当性についての評価を実施した。加えて、災害早期検出を目的に社会実装に向けて試験計測を続けているインフラサウンド観測装置において、令和3年2月13日に発生した最大震度6強の地震による地面の振動で励起されたインフラサウンドの観測に成功した。図3 スマートフォン消費電力測定装置(外観)MODEM1MODEM2遅延装置部MODEM4MODEM3信号制御部移動体模擬部分ゲートウェイ局模擬部分衛星模擬部分 図4 プログラマブルな無段階減衰装置(外観)図5 不審船自動監視システムのアプリケーション画面3.10.6 耐災害ICT研究センター

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