132■概要当研究センターは、各種の社会システムの最適化・効率化を実現するため、センサー等のIoT機器から得られたデータを横断的・統合的に分析することによって、高度な状況認識や行動支援を可能にする技術を研究開発する。具体的には、ゲリラ豪雨や環境変化等、社会生活に密接に関連する実空間情報を適切に収集分析し、社会生活に有効な情報として利活用することを目的としたデータ収集・解析技術の研究開発を行う。また、高度化された環境データを様々なソーシャルデータと横断的に統合し相関分析することで、交通等の具体的社会システムへの影響や関連をモデルケースとして分析できるようにするデータマイニングやAI技術の研究開発をする。さらに、これらの分析結果を実空間で活用する仕組みとして、センサーやデバイスへのフィードバックを行う手法及びそれに有効なセンサー技術の在り方に関する研究開発を行う。これらの機構の研究開発成果を健康・医療・介護・防災・減災等の分野における利用ニーズ等に結び付け、大学や企業、自治体等と連携したオープンイノベーションによる社会実証実験等を実施する。■主な記事xクロスデータDataプラットフォームを活用したデータ連携分析アプリのユーザ開発環境xData Edgeを開発し、環境問題対策の社会実証等で、実証パートナーのデータやノウハウを生かした共創型のアプリ開発による課題解決を実践した。xDataプラットフォームを活用した利用者巻き込み型のアプリ開発により、技術開発のパートナーシップからデータ連携による課題解決のパートナーシップへとフォーメーション構築を進化させた。図1 異分野データ連携分析基盤xDataプラットフォームの概要•気象観測データ(降雨レーダー)•環境モニタリングデータ(大気汚染等)•交通データ(渋滞、事故、混雑等)•車載センサーデータ(プローブカー等)•ウェアラブルセンサー(環境、活動量、画像ログ)•SNSデータ•レセプトデータ、など相関データセット•リスク予測に適応したルート案内xxDDaattaaププララッットトフフォォーームム(NICT総合テストベッド)データローダAPI小型環境センサーに加え、ドライブレコーダーやライフログカメラで取得した画像ログを解析し、利用者周辺の環境品質を予測(MMセンシング)イイベベンントトデデーータタウウェェアアハハウウスス相関予測データ異分野データを組み合わせた複合イベント分析手法(3D-CNN)局所的に有用性の高い相関ルールの発見手法(WFI,SHUIM)イベント間の時空間相関パターンの深層学習手法(DTL-CRNN)•光化学スモッグ注意報・警報の早期発令支援異常気象による交通障害リスク(左図)や大気汚染による健康リスク(右図)などを予測(地域メッシュ・ルート単位、1~12時間後)•マップ生成・配信API•ルート探索・アラート通知API•ウォーキング支援•カーナビ•スマート観光など相関マイニングAPI相関学習・予測API異異分分野野セセンンシシンンググデデーータタのの収収集集利利活活用用にに即即ししたたデデーータタ収収集集環環境境品品質質予予測測モモデデルルのの作作成成•ユーザ参加型開発(ハッカソン等)•環境×健康データ収集・利活用(データソン)•異常気象時の交通リスク予測を用いたナビアプリ開発•ベンチマーキングタスクを通じた環境品質予測モデルの改善(MediaEval Insight for wellbeing)応用例3.10.7統合ビッグデータ研究センター研究センター長 是津 耕司
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