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148■概要連携研究推進室は、企業、大学、公的研究機関等との共同研究や、研究者の派遣、受入等の研究者交流を推進し、産学官連携の強化に貢献している。1.企業、大学、公的研究機関等との共同研究の推進連携研究推進室は、通常の共同研究に加え、NICTが共同研究者から研究費用の提供を受ける「資金受入型共同研究」等を推進している。連携研究推進室では、研究部署からの相談対応、相手機関との交渉、契約書ひな形の作成、契約締結マニュアルの充実等、契約締結支援業務を実施している。また、共同研究の事前準備等の段階で、NICTと相手機関との間で重要な研究・技術情報を開示する場合、情報の漏えい等を防ぐためにあらかじめ締結する「秘密保持に関する契約」について、契約締結のための手続きの案内、契約書ひな形の作成、契約案文作成支援等、契約締結支援業務を実施している。2.研究者の受入、派遣等の外部との研究者交流の推進連携研究推進室は、大学等との情報通信分野における相互協力を推進するため、共同研究や研究者交流等幅広い分野にわたる相互協力協定を締結している。また、連携大学院制度に基づく大学院等との教育研究に関する協定を締結し、大学院生等が研究経験を得る機会の確保やNICTの研究者による研究指導を行うなど、学界との研究交流の推進を図っている。さらに、研究開発人材の育成を推進するため、研究者、研修員を受け入れている。併せてNICT職員への指導・助言のために研究者を招へいしている。これらの業務を支援するため、手続きの案内、各種受入書類のひな形作成等を実施している。■令和2年度の成果1.企業、大学、公的研究機関等との共同研究の推進(1)共同研究令和2年度は568件の共同研究を実施した(前年度からの継続案件を含む)。このうち、令和2年度に新たに国内91件、海外7件の計98件の契約締結を行った(表1)。また、「秘密保持に関する契約」について、国内82件、海外8件の計90件の契約締結を行った(表2)。(2)資金受入型共同研究相手機関とNICT が共通の研究課題を設定し、分担・協力して研究を行う共同研究において、NICT の分担する研究の費用の一部について相手機関に負担いただき、共同研究の加速を目指すもので、令和2年度は、28課題について資金受入型共同研究を実施した(前年度からの継続案件を含む)。(3)大学との連携大学とNICTとの連携・協力に関する協定に基づき、連携・協力をより一層深めるため、双方の研究ポテンシャルを掛け合わせることにより、新たな共同研究テーマを掘り起こすためのフィージビリティスタディを支援する「マッチング研究支援事業」を東北大学、早稲田大学、及び九州工業大学との間でそれぞれ実施した。各大学との審査会で採択された課題(東北大学11課題、早稲田大学4課題、九州工業大学5課題)について共同研究を実施した(表3、図1)。この取組により、これまでに17件の課題で、延べ26件の外部資金獲得につ表1 令和2年度共同研究契約件数 共同研究資金受入型共同研究(内数)国内91件13件海外7件0件計98件13件表2 令和2年度秘密保持契約件数国内82件海外8件計90件表3 令和2年度大学とのマッチング研究支援事業実施課題数東北大学11件早稲田大学4件九州工業大学5件計20件3.11.1連携研究推進室室長(兼務)  山口 真吾ほか11名共同研究や研究者交流による産学官連携の強化

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