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1513  ●オープンイノベーション推進本部(3)Web媒介型攻撃対策技術の実用化に向けた研究開発Webサイトを改ざんして攻撃サイトを構築し、当該サイトへアクセスしてきた利用者を攻撃するWeb媒介型攻撃が深刻な問題となっている。Web媒介型攻撃は、脆弱性攻撃手法・攻撃ツールの開発や流通、脆弱サイトの探索や攻撃サイトの構築、攻撃サイトへのエンドユーザの誘導と乗っ取り、といった一連の不正活動から構成されると考えられる。本研究課題では、これらの不正活動を網羅的に観測、分析することによって、攻撃の構造を正確に把握し、攻撃サイト等を効率的に検出することで利用者を保護する技術を確立した(図4)。2.令和2年度に着手した研究課題の主な取組(1)高度自動運転に向けた大容量車載光ネットワーク基盤技術の研究開発現在の車載ネットワークは、安価なより対線(UTP)を用いた電気ネットワークが主流であるが、高速化の限界や電磁波干渉雑音等、多くの問題に直面している。しかし、次世代の安心・安全な高度自動運転(レベル4以上)の実現には、4Kカメラ等を複数台用いた高精度センシング技術(外界認知)が不可欠であるため、50Gbps級の大容量車載ネットワークが要求されており、その実現には、石英系光ファイバを用いた新たな車載用光ネットワーク技術が必要である。本研究課題では、従来の光通信の概念にとらわれない新たな発想に基づき、車載(自動運転)に適した極めて高い信頼性を有する光ネットワーク基盤技術の実証を目指す(図5)。(2)データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発(第3回)地域が抱える多くの課題を解決するために、ICTを活用した実証型の研究開発を推し進め、分野横断的・産業横断的なデータと技術の統合・融合による相乗効果を発揮させる、持続可能なサービス基盤の創出を目的に、10個別課題の研究開発に着手した。革新的情報通信技術研究開発委託研究の開始次世代通信技術Beyond 5Gの実現に必要な要素技術について、民間企業や大学等への公募型研究開発を実施するために令和2年度に設置された基金を用いた委託研究制度「革新的情報通信技術研究開発委託研究」を開始し、1件の研究課題に着手した(詳細は、6.1.2参照)。図4 悪性Webサイトによる攻撃の分析・検知・対策図5 高度自動運転に向けた大容量車載光ネットワーク基盤技術の研究開発3.11 イノベーション推進部門

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