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233観みる●センシング基盤分野・磁気圏MHDシミュレーションを用いて、より詳細なオーロラ情報を配信するためのウェブサイトの開発を行った。・静止衛星の帯放電情報を発信するため、大阪府立大学及びJAXAと連携し、磁気圏シミュレーションを用いた帯電量表示システムを開発、公開した(図2)。・人工衛星の帯放電に関する詳細な情報の発信に向けて、3次元放射線帯電子分布モデルの開発を行った。関連研究により名古屋大学等と共同で報道発表を行った。・アラスカ・キングサーモンに設置した短波レーダーの運用を終了した。・アンサンブル太陽風到来予測システムを名古屋大学と協力して開発、太陽風から到来する衝撃波についてシミュレーションによる再現に成功した(図3)。・AI太陽フレア予測モデルを発展させ、コロナガス(太陽嵐)放出予測モデルの開発を継続し、信頼性向上を達成した。・太陽放射線被ばく警報システムWワサビーズASAVIESの実運用システムを改良し、入力として使用している観測データの一部が欠測していても結果を出力する強靭化を進めた。本システムの結果は、国際民間航空機関(ICAO)宇宙天気センターの重要情報として利用されている。2.国際連携に係る活動・ICAOにかかる活動:ICAO宇宙天気センターの選考の検討のためICAO気象パネルに出席した。豪・仏・加とのコンソーシアムとしてグローバルセンターの一翼を担い、令和元年11月よりサービスを開始、滞りなく業務を遂行している。・国際宇宙環境サービス(ISES)にかかる活動:宇宙天気予報配信機関のコンソーシアムであるISESの役員選挙が行われ、石井室長がDeputy Directorに選出され活動を主導している。・ITU-Rにかかる活動:SG-3の国内対応組織である電波伝搬委員会に主査として石井室長が活動。同委員会の議長を行う。SG-3関連会合(オンライン)に研究室より多数出席。・タイの宇宙機関GISTDAとのMoU(令和元年11月29日締結)を基に、タイでの宇宙天気予報サービス配信体制の準備をサポートしている。グローバル推進部門と協力しタイ・科学週間イベントNSTF2020に出展した。3.国内連携に係る活動・関連研究機関との連携:科研費新学術領域「太陽地球圏環境予測(PSTEP)」に当室から多くの研究者が参画し、基礎研究と実利用の架け橋となる研究開発を進めた。宇宙天気の我が国への影響評価について報告書を取りまとめ、令和2年10月に公開・報道発表を行った。4.実利用展開にかかる活動・宇宙天気ユーザーズフォーラムを令和2年11月11日に開催し、ユーザーへの情報発信及びニーズ・シーズマッチングの検討を推進。航空業界、測位業界等を中心に200名超の参加者があった。・宇宙天気ユーザー協議会を令和2年10月13日に開催し、宇宙天気の我が国への影響評価報告書について詳細な説明を行った。図3アンサンブル予測システムを開発、今回は地球に到達する衝撃波の再現に成功。Real-time simulation with SUSANOO-CME少しづつ異なる初期条件を⽤いたアンサンブルシミュレーション地球に到来する太陽風複数のシミュレーション結果図2静止衛星の帯放電情報を発信するため、大阪府立大学及びJAXAと連携し、磁気圏シミュレーションを用いた帯電量表示システムを開発、公開した。3.1 電磁波研究所

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