30711.2 国立研究開発法人情報通信研究機構における令和2年度の業務運営に関する計画(令和2年度計画)11中長期計画、年度計画費電力の光アクセスネットワークに係る基礎技術を確立する。また、高速データセンタネットワークを対象とした低消費電力及び低コスト化につながる簡素な光信号受信器の試作及び動作実証を行う。 ・高速移動体や異物検知レーダーに向けた光・無線両用アクセス技術として、光ファイバ無線技術のシステム検証のためのミリ波帯無線信号の同期性能やフィールド等での相互干渉、及び給電等を考慮したネットワーク構成技術に関するパラレルデバイス/システムの評価を行う。・産学官連携による研究推進として、光・無線両用アクセス技術の実現に向け、耐環境性が高いキャリアコンバータ技術を用いた大容量伝送に関する検証試験を行う。多様なサービスに対応する有線・無線アクセスネットワークのプラットフォーム技術の研究開発を行い、ネットワーク機能仮想化、ハードウェア抽象化、自動化設定の各技術について評価する。イ アクセス系に係る光基盤技術・光と電磁波(超高周波等)を効率的に融合し、高密度かつ高精度な送受信・交換を実装するICTハードウェア基盤技術「パラレルフォトニクス」として、光・高周波クロストークが制御された高ロバストな送受信モジュール実装技術を開発し、超小型100Gbaud級対応の光高周波相互変換デバイス及び大容量光モジュール技術、及び小型光・ミリ波シンセサイザの高度化ための複数光信号生成・制御に対応した小型ヘテロジニアス集積化デバイス技術の研究を実施し、光・無線融合伝送システム等のサブ伝送システム上での動作を実施する。・アクセス系において、エンドユーザーに対する通信の大容量化及び広帯域センシング信号の低遅延化等を実現する技術として「100Gアクセス」及び高速波形転送技術に係る基盤技術の研究開発を実施し、周波数利用効率を高めるミリ波帯パッケージ化技術や中間周波数光ファイバ無線技術、空間多重伝送技術をさらに高度化、統合することで、50GHz帯域級アナログ信号に対応したシンプルな光・高周波相互変換を用いたコヒーレント100Gbps級光無線シームレス伝送を可能とする研究、及びミリ波帯光ファイバ無線と光無線によるハイブリッド通信技術の研究を実施する。これらの100Gbps級高速伝送や、高速移動体等への10Gbps超級高速切り替え伝送等の光アクセス基盤技術を基に、リニアセルシステムやミリ波バックホールの運用に近いフィールド試験の評価データ蓄積により、光ファイバ無線技術に関するデバイス・システムの実環境利用時の動作検証を行うことで、技術の社会・国際展開に資する。・産学官連携による研究推進として、単チャネル動作で25Gbps級のマルチコアファイバとアレイ型送受信デバイスを実装した小型光トランシーバの動作検証、及び大容量Radio-over-Fiber型伝送のための低遅延マルチチャネルIFoF信号処理技術の研究開発を行う。⑸ 衛星通信技術ア グローバル光衛星通信ネットワーク基盤技術・10Gbps級の伝送速度を実現する衛星搭載用の超高速光通信ターミナルの開発に関し、機器の製造を完了させ、機器同士の噛み合わせ試験を推進する。・国内外の機関が打ち上げた光通信機器を搭載した小型衛星等を用いて、機構の光地上局ネットワークを活用した光通信実験を継続的に実施するとともに、補償光学システムを開発し、大気伝搬データの取得や、深宇宙通信に適した通信方式の評価実験を実施する。・小型衛星に搭載可能な光通信ターミナルの開発を推進する。・光衛星通信技術の応用として、レーザー測距や光学観測等によって地球を周回するスペースデブリ等の位置を把握する試験を実施する。イ 海洋・宇宙ブロードバンド衛星通信ネットワーク基盤技術・海洋上を含む陸海空どこでも利用可能な1ユーザー当たり100Mbps級の高速ブロードバンド衛星通信技術の実証を目指し、技術試験衛星9号機への適用のための通信ミッション全体のシステム整合性及び衛星バスへのインテグレーションの調整、ビーコン送信機の試験を進めるとともに、衛星通信の利用を推進するための取組を行う。・広域・高速通信システム技術に関しては、搭載フレキシブルペイロードの中継器モデルの性能評価試験を完了する。また、高効率運用制御技術の開発を進め、Ka帯伝搬データの継続的な取得を行うとともにモデルを開発する。・小型・高機能地球局技術に関しては、高効率運用制御方式に適したネットワーク統合制御地球局の全体試作及び総合性能評価試験を行うとともに、小型高機能地球局の全体試作及び総合性能評価試験を行う。
元のページ ../index.html#315