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80■概要未来ICT研究所は、開設以来培ってきた世界トップレベルの基礎研究を基盤とし、未来のICT社会に破壊的イノベーションをもたらすような先鋭かつ先端的な研究・技術開発を推進している。今中長期計画では新奇材料、機能・原理、バイオ機能を活用した研究開発を実施するフロンティア創造総合研究室と、研究成果をいち早く実用化へと導くセンター(量子ICT先端開発センター、グリーンICTデバイス先端開発センター及び深紫外光ICTデバイス先端開発センター)という体制となっており、令和2年度は、第4中長期計画期間最終年度の総仕上げとして各々の研究促進を図りつつ、次期中長期に向けた足がかりの構築を視野に入れ戦略的な研究開発の実施に注力した。■主な記事研究室と3センターが、それぞれ以下の研究項目を設定し、研究を進めてきた。研究成果の詳細は、以下、各研究室・センターの項を参照いただきたい。フロンティア創造総合研究室・超高周波基盤技術の研究開発・超高速無線計測技術の研究開発・有機ナノICT基盤技術の研究開発・超伝導ICT基盤技術の研究開発・巨視的量子物理系を使った新原理・新現象の基盤研究・バイオICTの研究開発量子ICT先端開発センター・量子暗号・物理レイヤセキュリティ技術の研究開発・量子ノード技術の研究開発グリーンICTデバイス先端開発センター・酸化ガリウム素子の研究開発深紫外光ICTデバイス先端開発センター・深紫外LED素子の研究開発未来ICT研究所では、産学官連携強化と研究加速を推進しているほか、研究成果の社会展開や地域貢献として、各種展示会への出展、ワークショップ・国際学会の開催、各種広報活動にも注力している。1.ワークショップの主催と各種展示会への出展産学官・国際連携の強化・TTC・量子ICTフォーラム合同オンラインセミナーの開催量子ICTフォーラムの令和2年度の活動の一貫として令和3年1月19日に、TTC・量子ICTフォーラム合同オンラインセミナー 「量子暗号の最前線と今後のビジネス化に向けて」を開催した(図1)。本セミナーは、TTCと量子ICTフォーラムがタッグを組み、量子情報通信技術の分野の最前線でご活躍されている講師の方をお招きし、最新の技術動向や、研究開発の現状とビジネス展望を議論するもの。新型コロナの影響もあり、オンライン開催となったものの、大学、研究所、企業及び 関連省庁(総務省、文部科学省、経済産業省、防衛省)等から300名以上の参加があり、当該研究領域における最新の研究技術に関する注目度の高さが改めて認識された。2.研究成果の発信・普及活動(1)各種フォーラム、イベントの開催・出展・国際フロンティア産業メッセ2020への出展神戸国際展示場に於おいて令和2年9月3日、4日に開催された国際フロンティア産業メッセ2020に出展した(図2)。本メッセは企業や大学・研究機関による先端技術の紹介や新事業創出の基盤となる製品展示を中心に、基調講演、特別講演、各種セミナーや交流会など多彩なプログラムにより、産官学の技術交流やビジネスマッチ図1 量子ICTフォーラム合同オンラインセミナーの開催図2 国際フロンティア産業メッセ2020会場入口(左図)及び素子の展示状況(顕微鏡観測イメージは横に設置したパソコン画面に表示される)3.8未来ICT研究所研究所長  和田 尚也

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