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114■概要未来ICT研究所のうち、NICT本部(東京都小金井市)に拠点を置く研究室を統括する組織として、令和3年度から新たに小金井フロンティア研究センターが設置された。これまで、未来ICT研究所とその支援組織(企画室)の本拠は神戸に所在していたため、小金井の部署は「サテライト」の立場だったが、当センターの設置により、拠点密着で手厚い研究支援が可能となる体制が構築された。所属する3つの研究室の概要について以下に述べる。■主な記事令和3年度からの新たな第5期中長期計画の開始にあたり、未来ICT研究所のうちNICT本部(東京都小金井市)に拠点を置く研究室を統括する組織として、新たに小金井フロンティア研究センターが設置された(図1)。NICTの本部は東京都小金井市に所在し、本部には数多くの部署が存在しているが、部署名に正式に「小金井」の文字が含まれているのは小金井フロンティア研究センターのみである。これは、同じく今中長期計画から新たに設置された神戸フロンティア研究センターと、所在地名として神戸と小金井で対になっているための名称である。令和2年度までの第4期中長期計画期間では、神戸と小金井の両方に研究員が所在する「フロンティア創造総合研究室」という大きな研究室があったが、第5期中長期計画の組織再編で、旧フロンティア創造総合研究室のうち小金井に拠点を置いていた研究グループと2つの先端開発センターが、新たな小金井フロンティア研究センターに所属することとなった。同時に、研究センター内に企画室が設置され、これまで以上に拠点密着で手厚い研究支援が可能となる体制が構築された。このような経緯で設立された当研究センターでは、以下の3つの研究室がICT分野における「フロンティア」を切り拓ひらく最先端の科学技術に取り組んでいる。「量子ICT研究室」は、光や電磁波の波としての性格/粒子としての性格のうち、特に後者に着目し、それを様々な情報通信に活いかすことをテーマとしている。例として、光の量子的性質をネットワークの中で暗号に使う技術に取り組んでいる。将来的に計算機の能力が非常に神戸小金井フロンティア研究センター(本部内)量⼦ICT研究室の一部超高周波ICT研究室の一部本部(⼩⾦井)三号館研究センター⻑(笠松)企画室(⾜⽴室⻑)量⼦ICT研究室(藤原室⻑)超高周波ICT研究室(渡邊室⻑)グリーンICTデバイス研究室(東脇室⻑)図1 小金井フロンティア研究センターの所在3.5.2小金井フロンティア研究センター研究センター長  笠松 章史

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