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1453●オープンイノベーション推進本部■概要戦略的プログラムオフィスは、オープンイノベーション推進本部ソーシャルイノベーションユニットにおける活動の中枢として、NICTの研究開発成果の普及や社会実装の推進を目標に置きつつ、課題の分析、戦略的な計画の立案と実行、効果の検証といった一連の活動を任務としている(図1)。戦略的プログラムオフィスの下には、研究企画推進室、地域連携・産学連携推進室を置き、それぞれの室の業務と戦略的プログラムオフィス直下で実施する業務とを合わせてその任務を遂行するとともに、特に令和3年度は中長期目標計画期間の最初の一年目として、社会実装の推進に関する新しい業務に取り組んだ。■令和3年度の成果戦略的プログラムオフィスは、NICTにおける研究開発における様々なリスク管理を実施するための各種委員会の事務局を務める研究企画推進室と、社会課題・地域課題とNICTの内外の研究者を結びつけ、連携しながら解決すると同時に、NICTの研究開発成果の社会実装の推進を行う地域連携・産学連携推進室の2つの室を持ち、NICTの研究開発成果の社会実装の推進に関する総合調整機能を持つ。戦略的プログラムオフィスの特徴は、ともすればブレーキ役ともなる研究企画推進室とアクセル役の地域連携・産学連携推進室のそれぞれの業務の調和を取りつつ、オープンイノベーションにつながる活動を推進するところにある。令和3年度は、以下の活動を行った。令和2年度からNICTで実施しているBeyond 5G研究開発促進事業による委託研究が、令和3年度には本格的に立ち上がりこれまでのNICTが実施してきた研究領域、分野を超える様々な研究課題を扱う必要性が出てきた。それに対し、研究企画推進室では、そこで実施される生体情報研究を低リスクで実施するために規程の改正を行った。またNICTの研究開発成果の社会実装を推進するために、NICTの研究開発成果と委託研究成果を組み合わせて社会実装するためのフレームワークを検討し、令和3年開始の委託研究に導入した。地域連携・産学連携推進室では、第4期中長期目標期間に培った様々なオープンイノベーション推進のための方策と新たな方策を駆使し、NICTの研究開発成果の社会実装を推進することをミッションとし、NICT内の様々な部署にまたがっている社会実装の推進体制を組織横断的に連携するため研究成果展開サポートグループを立ち上げ、部署間での情報共有、連携した社会実装支援策の実施などをしつつ、社会実装に強い思いを持つ研究者にメンターとして伴走するなどして、研究開発成果の社会実装を推進するとともに、NICT全体の社会実装に対するマインド醸成と社会実装支援人材の育成に努めた。図1 戦略的プログラムオフィスの活動一覧3.9.1戦略的プログラムオフィスオフィス長  西永 望機構の研究成果を用いたイノベーションを興すための結節点3.9 ソーシャルイノベーションユニット

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