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146■概要研究企画推進室は、NICT職員が研究開発等の様々な活動をする際、また、NICT職員が他機関と共同研究等を実施する際、他機関に委託して研究開発を実施する際に、倫理的な側面などで問題なく適切に行えるようにするための制度の整備や運用を行っている。高度通信・放送研究開発委託研究の対象主題の選定と研究計画作成の協力を行うことでNICTの研究開発成果の普及等を推進する。■令和3年度の成果研究企画推進室は、倫理面等についての制度の運営を円滑にすすめ、研究開発成果の普及に向けた活動を行った。NICT職員が研究開発等の業務を進め、外部と連携し、また、研究開発成果を社会展開するうえで、関係法令などの遵守はもとより、一般社会に信頼され安心して受け入れられるように、社会的受容性の観点でも適正なマネジメントを行うことが必要である。研究企画推進室では、こういった制度面での対応のため、パーソナルデータ取扱研究開発業務審議委員会、利益相反マネジメント委員会、生体情報研究倫理委員会の事務局としての機能を果たしている。令和3年度は、これらの委員会の事務局業務を円滑に進めた。パーソナルデータ取扱研究開発業務審議委員会では、「Beyond 5G研究開発促進事業」等の多数の提案を含む283件の研究開発課題について個人情報保護及びプライバシー侵害防止等の観点で審議した。そのうちリスクの高いと認められる課題については委員会の意見としてとりまとめ理事長に提出した。リスクの低い案件についても更にリスクを低減する方策を研究者等に助言しリスク低減を図った。生体情報研究倫理委員会では、NICT職員が実施する人間情報実験の適正性について4回の委員会と3回の迅速審査により審査を行った。NICTが委託し他機関が実施する研究開発に含まれる生体情報研究についての確認・監督のあり方を検討し一部を規程化することで委託研究に伴う倫理的リスクを低減する制度を整備した。高度通信・放送研究開発委託研究の対象主題の選定においては、令和3年度に開始する委託研究の課題は委託研究の研究開発成果をNICTの研究開発成果と組み合わせてNICTが将来社会実装を進めていくことも可能として課題生成を行うことで、NICTにとって新たなオープンイノベーションの方法を実現した。3.9.1.1研究企画推進室室長  落合 啓ほか5名オープンイノベーションに必要な制度面の対応や戦略の検討

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