1493●オープンイノベーション推進本部(詳細は、3.9.2.1テストベッド連携企画室の項を参照いただきたい)。3.100 Gbps国際回線等を用いた国際連携JGN 100 Gbps国際回線を用いて進めてきたアジア・太平洋・オセアニア地域での100Gbps高速ネットワークによる連携(APOnet)(図3)及びアジア-欧州間研究・教育用ネットワーク(AER)の拡張に関する覚書を国内外の機関とそれぞれ締結した。これにより、Beyond 5G実現に向けた技術検証に資するアジア・欧米のみならずオセアニアも含めた200 Gbps以上の帯域を利用可能な全世界的な回線接続環境を構築し、国際研究・教育用ネットワーク間での回線相互バックアップ及び国内外の研究・教育機関との協力関係を強化した。以上の成果による国際回線環境は、SC(Supercomputing Conference)、大容量データ伝送を競う技術コンテストData Mover Challenge等で活用されるとともに、ひまわりリアルタイムWeb(図4)等のアジアへの展開等の国際的な技術実証に活用された。テストベッドを通じた国際共同研究を効果的に推進するため、米国国立科学技術財団(NSF)との日米ネットワークオポチュニティー(JUNO3)として、「次世代コアとBeyond 5G/6Gネットワークに関する日米共同研究」について意見交換を進めた結果、NSF及びNICT関連部門と連携し、当初想定していた水準を上回る内容により共同公募を実施することができた。 具体的には、高信頼・高可塑B5G/IoTテストベッドにおける検証環境の整備・充実化に資する技術であるスライス技術、ソフトウエアルータ実装技術について議論を行うとともに、将来のテストベッド利用シナリオについても意見交換を実施し、共同公募に反映したことで、Beyond 5G関連技術開発の有効な場を形成した。4.データ駆動型サービスのためのデータ分析・可視化技術の検討時空間データGISアプリケーション開発のための8つのデータ可視ライブラリ(API)を開発。すべてのライブラリをGitHub等においてオープン化した。また、NICT/国内8大学間広域分散クラウドの構築と大規模時空間GISデータベースの構築に成功。国土交通省のすべての国土数値情報データベースをバイナリベクタタイル化・2次元及び3次元時系列GISアプリケーション上でスケーラブル可視化に成功した。5.ネットワークテストベッドのソフトウェア化とサービスレイヤテストベッドとの連携検討Beyond 5Gの実現に資するソフトウェア化ネットワークテストベッドの基盤の構築を推進した。さらには、データ駆動型社会の実現に資するため、様々なデータを組み合わせたアプリケーションの開発と検証に資するサービスレイヤテストベッドの構築を推進しつつ、関連するフォーラム活動との連携によりデータ分析・可視化サンプルプログラムを試作した(詳細は、3.9.2.2テストベッド研究開発運用室の項を参照いただきたい)。6.CyReal(サイリアル)検証環境の構築また、リアルタイムエミュレーション環境の整備に向けて、シミュレーション等で模倣したBeyond 5G時代を想定した事象とエミュレーション環境内に実現したICT技術を接続し、それぞれの相互影響を検証するための機構の基礎設計及び試作を行った。さらに、実デバイスやソフトウェアと接続し、現実世界の振舞いを組み合わせたリアルタイムエミュレーション環境を利用者に提供するためのインターフェースの検討と試作を行った(詳細は、3.9.2.3北陸StarBED技術センターの項を参照いただきたい)。7.異分野・異業種の企業等と連携した研究開発と社会実証実験Beyond 5Gに親和性の高いICT技術の社会実装を推進するため、異分野・異業種の複数の企業等と連携して、Beyond 5G社会を構成する超高周波を用いたIoT無線技術、AI技術、自律移動型ロボットを融合的に利活用することで構築可能となる構内のデータ集配信システムの開発を行い、システムの開発者と運用者の双方を含めた共同体制で概念実証を実践した(詳細は、3.9.2.4ソーシャルICTシステム研究室の項を参照いただきたい)。図4 HTML5/iframe技術によるひまわりリアルタイムへの天気図のリアルタイムオーバーレイ図3 APOnetのネットワーク図3.9.2 総合テストベッド研究開発推進センター
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