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150■概要テストベッド連携企画室は、IoT技術など最先端のICT技術に関する実証を支援するため、「NICT総合テストベッド」の構築・運用を行っており、第5期中長期計画期間中は、Beyond 5G 時代の社会的・技術的ニーズを検証可能とするテストベッドに進化させ、利用を促進している。令和3年度は、Beyond 5Gネットワークの技術検証環境となる「高信頼・高可塑B5G/IoTテストベッド」(図1)の構築を開始するとともに、「テストベッド分科会」の構成を見直すことにより、Beyond 5G研究開発の推進等の観点でのテストベッド利用者をはじめとした産官学の関係者による検討を開始した。また、JGN及びStarBEDの安定的な運用により、NICT内外での利用件数は96件(共同研究契約等の件数)となるなど、多くの組織での利用を実現することができた。■令和3年度の成果1.「高信頼・高可塑B5G/IoTテストベッド」の構築令和2年度第3次補正予算に基づいて、Beyond 5Gネットワークの高い信頼性・可塑性の確保に向けた技術検証環境となる「高信頼・高可塑B5G/IoTテストベッド」の構築を進めた。技術開発動向に合わせ本テストベッド機能を循環進化させ、研究開発に活用できるようにするため、テストベッド構成をネットワーク、ミドルウェア、プラットフォームの各レイヤに分け、ミドルウェアレイヤでのエミュレーションによりネットワークレイヤ及びプラットフォームレイヤ間を連携させるとともに、レイヤ内だけではなく、レイヤ間連携による機能拡張を想定する構成とした。また、本テストベッドのネットワークレイヤ部の構成要素である「Beyond 5G/IoT機能検証システム(モバイルシステム部)」(図2)として、これまで総合テストベッドでは未対応であったワイヤレスアクセス環境の設置を完了した。本ワイヤレスアクセス環境は、東京(NICT本部)に加え、大阪大学、九州工業大学に設置するとともに、ネットワークレイヤのハードウェアの拡張やミドルウェアとの連携により、レイヤ内、レイヤ間連携を通じて機能を循環進化させる構成を採用し、Beyond 5G関連の研究開発、社会実証に向けた多様なパートナーが柔軟に参画・拡張できる構成とした。令和4年10月までに順次利用を開始する予定である。図1 高信頼・高可塑B5G/IoTテストベッドの構成図2 「Beyond 5G/IoT機能検証システム(モバイルシステム部)」の構成図3.9.2.1テストベッド連携企画室室長(兼務)  村上 聡ほか11名Beyond 5G向けテストベッドの構築と技術実証・社会実証の推進

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