1513●オープンイノベーション推進本部2.テストベッドの利活用の促進のための連携NICTが事務局として活動してきている「IoT推進コンソーシアム」/「スマートIoT推進フォーラム」の下部組織である「テストベッド分科会(分科会長:河口 信夫教授(名古屋大学))」において、これまでの体制をBeyond 5G研究開発やデータ連携の促進という観点から見直し、以下の4つのタスクフォースに再構成した。(表1)これにより、テストベッド利用者間の連携、Beyond 5Gにおけるテストベッドのあり方、データ分析・可視化機能、データ利活用に関する課題とその対応策に関して、テストベッド利用者をはじめとした産官学の関係者による検討をスタートさせた。外部連携を活用したこれらの検討結果を踏まえ、テストベッドの機能・性能等の継続的な高度化(新機能の追加等)への反映の検討を開始した。これらに関連して、大阪大学、九州工業大学と協力し、「高信頼・高可塑Beyond 5G/IoTテストベッドシンポジウム」を民間企業・大学等から200名を超える参加を得て開催し(令和4年1月)、テストベッドの利用促進に必要な機能・体制等について議論がなされ、今後の検討の方向性について知見を得た。【テストベッド分科会における新たな体制】 テストベッド分科会 (分科会長:名古屋大学 河口教授) 本年度第1回(9月)、第2回(令和4年2月)①ユーザ連携・循環進化検討タスクフォース (リーダ:名古屋大学 河口教授)‣テストベッド利用者間の連携促進及びテストベッドの循環進化創出の検討‣本年度第1回(8月)、第2回(12月)、第3回(令和4年2月)②B5Gネットワークタスクフォース (リーダ:九州工業大学 池永教授)‣Beyond 5G時代に向けたネットワークテストベッドの在り方の検討‣本年度第1回(令和4年1月)‣「高信頼・高可塑Beyond 5G/IoTテストベッドシンポジウム」(令和4年1月)③データ分析・可視化タスクフォース (リーダ:名古屋大学 河口教授)‣テストベッドに実装すべきデータ分析・可視化機能の検討‣本年度第1回(7月)、第2回(9月)、第3回(11月)、第4回(令和4年2月)④データ連携・利活用タスクフォース‣テストベッドにおけるデータ連携・利活用のあり方の検討3.「NICT総合テストベッド」の利活用の状況JGN、StarBED等から構成される「NICT総合テストベッド」の安定的な運用により、NICT総合テストベッドのNICT内外での研究開発プロジェクトの利用件数は96件(共同研究契約等の件数)となっているほか、StarBEDの年間の予約率は55%を超える(11月のピーク時には80%強)状況となるなど、NICT内外の多くの組織での利用を実現することができた。また、総合テストベッドの更なる利用拡大に向け、利用手続きの簡素化や申請フォームの見直しを実施し、これにより、外部利用において、利用申請から利用許可までにかかる日数が4、5日程度短縮した。さらに、複数のNICT内の組織が整備・構築・運用することとなるBeyond 5G用のテストベッドの施設群である「Beyond 5G共用研究開発テストベッド」について、多くの機関においてその利活用が円滑に行われることで、我が国のBeyond 5G分野の研究開発の促進が図られるよう、当該施設群の情報提供や問合わせ・相談窓口の一元化(ワンストップ化)を進め、10月から「委託研究におけるBeyond 5G(B5G)共用研究施設・設備等の利用について」というホームページを開設し、運用を開始した。表1 テストベッド分科会のTFの構成、目的、活動状況ユーザ連携・循環進化検討TFテストベッド利用者間の連携促進及びテストベッドの循環進化創出の検討第1回(8月)第2回(12月)B5GネットワークTFB5G時代に向けたネットワークテストベッドの在り方の検討コアメンバー会合(1月)シンポジウム(1月)データ分析・可視化TFテストベッドに実装すべきデータ分析・可視化機能の検討第1回(7月)、第2回(9月)第3回(11月)、第4回(2月)データ連携・利活用TFテストベッドにおけるデータ連携・利活用の在り方の検討3.9.2 総合テストベッド研究開発推進センター
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