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168■概要戦略的かつ重点的な標準化活動を実現するために策定されたNICTの標準化に係るアクションプランに基づき、NICTの研究成果が実社会において広く活用されるよう、国際標準化活動の強化、推進を行い、我が国の国際競争力の強化に貢献している。具体的には、国際標準への反映を念頭においた研究開発を推進し、その成果を国際電気通信連合(ITU)等の国際標準化機関や各種フォーラムへ寄与文書として積極的に提案することを支援している。また、NICTは専門的な知見を有する中立的な立場であることから、国内における各種の標準化関係委員会への委員の派遣等を積極的に行っている。さらに、標準化に関するフォーラム活動、国際会議等の我が国での開催を積極的に支援している■令和3年度の成果1.標準化活動の推進(1)ITU-R WP5Dで作成中の「将来技術トレンド報告」に対してはNICT関連技術に関する寄与文書を提出し、同WPの作業文書に反映されたほか、3GPPにおいてもRelease 18を検討するワークショップの段階から時空間同期関連技術と移動体通信のNon-Public Network関連技術といった機構関連技術について、世界的にも初期の段階から積極的に提案し、Release 18のStudy Itemに盛り込まれた(図1)。(2)Beyond 5Gコンソーシアムで行われている「Beyond 5Gホワイトペーパー」の策定において、NICT関連技術の反映を行うほか、関連する技術項目のエディターを務めるなど活動に精力的に参加・貢献した(図2)。ITU-R WP5Dについては、機構が独自に寄与文書を提出していることに加え、Beyond 5G推進コンソーシアムの日本寄与文書の作成についても議論に精力的に参画・貢献した(図2)。(3)研究開発成果の国際標準化に資するため、今中長期目標期間における戦略的な標準化推進の基礎として重点分野や具体的な行動計画等を定めた「情報通信研究機構標準化アクションプラン」(平成29年3月策定)を、研究開発・標準化活動の進展や標準化機関の動向の変化等を踏まえて更新した。  研究開発成果を国内外の標準に反映していくため、標準化機関等における会議等に積極的に参加するとともに、令和3年度においては研究開発成果等に基づいた寄与文書を国際標準化機関等へ210件、国内標準化機関等へ104件提出した。また令和3年度は、図1 Beyond 5Gの標準化関連活動20202021202220232024…20xx(<2030?)ITU-RSG5 WP5DBeyond5Gコンソ3GPP#37#38#39#40#41#42#43#44#45#46#47#48・・・#36提案受付6G勧告策定Rel.17Rel.18Rel.19Rel.20・・・RA-23/WRC-23⺠間企業等(技術仕様の標準化)NICT/総務省(概念の標準化)TSG#92+Workshop#93#94SA Rel.18 Workshop0.4版0.5版Workshop on "IMT for 2030 and beyond"1.0版2.0版技術トレンド調査ビジョン勧告コンソ設⽴3GPPの技術仕様書や技術報告書はITUメンバー等が⼊⼒する2021年度白書検討技術性能要件3.10.5標準化推進室室長(兼務)  中川 拓哉ほか5名研究成果を社会還元するためオープン戦略として国際標準化を推進

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