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170■概要1.NICTの研究成果を世界に発信するとともに、諸外国との連携により研究開発成果の相乗効果を発揮情報通信技術の研究開発及び成果展開においてより良い成果を上げるためには、有力な海外の研究機関や大学等との連携が重要となっている。グローバル推進部門では、研究開発成果の最大化及びグローバルな普及を目指し、NICTの研究開発活動における国際連携、研究開発成果の国際的展開を推進している。2.グローバル推進部門の構成当部門の業務は、次の2室及び海外の3連携センターにより実施しており、その業務概要は以下のとおり。(1)国際連携推進室外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づく安全保障輸出管理業務、インターンシップ研修員受入等人材交流、海外連携センターを通じた海外のICT分野の研究開発動向や世界的な技術トレンド、ICT政策等についての調査・情報収集(2)国際研究連携展開室NICTと諸外国の関連研究機関との国際共同研究・研究協力の推進、研究協力覚書(MOU)の締結、複数の研究所等が関わるワークショップ及び国際会議の主催あるいは共催、NICTの研究開発成果の国際展開、NICTの研究開発成果の最大化を目指した国際共同研究プロジェクトの創出(3)海外連携センター(アジア連携センター、北米連携センター、欧州連携センター)各地域における研究開発等に係る情報の収集、研究連携のための企画、推進、支援及び関係機関との連絡調整■主な記事1.国際的な研究協力の推進国際連携を円滑に進めるため、海外の有力な研究機関や大学と覚書を取り交わし、共同研究や人的交流を推進している。令和3年度においては、海外の大学や研究機関等との19件(更新)の覚書を取り交わし(令和3年度末時点で24か国75機関77件)国際的な研究連携を推進するとともに、NICTの研究成果の国際展開に積極的に取り組んだ。2.東南アジアとの連携推進と国際共同研究プロジェクトの推進ASEAN域内の研究機関・大学等と共同で平成27年2月に設立したバーチャルな研究連携組織「ASEAN IVO(ICT Virtual Organization of ASEAN Institutes and NICT)」の体制を拡大するとともに、ASEAN IVO Forum 2021をオンラインで開催し、参加者から、食料、環境保護・防災、安心・スマートコミュニティ、健康・福祉等の分野を対象とする計26件のプロジェクトのアイデアが紹介され、活発な議論が行われた。3.米国との国際共同研究の推進米国国立科学財団(National Science Foundation: NSF)と共同で運営するネットワーク領域の国際共同研究プログラム「JUNO2」(Japan-US Network Opportunity 2)を終了するとともに、ネットワーク領域の新たな国際研究プログラム「JUNO3」を開始した*1。4.欧州との国際共同研究の推進欧州委員会、総務省と共同で取り組む日欧国際共同研究については、2018年に開始した共同研究1件*2(スマートシティのためのマルチレイヤセキュリティ技術)のFinal Reviewをオンラインで実施した。5.国際展示会等への出展NICTの研究開発成果の国際展開に向け、タイ科学技術博覧会2021(令和3年11月、タイ)、国際光工学会Photonics West(令和4年1月、米国・サンフランシスコ)など各種イベントや国際展示会への出展等を積極的に行った。6.国際的な人材交流令和3年度は1名のインターンシップ研修員を前年度から継続してNICTの各研究所に受け入れた。また、日本語研修の開催や各種資料の英語化など、海外からの研究者に対する支援を行った。3.11グローバル推進部門部門長  深堀 道子

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