HTML5 Webook
200/372

192■概要電波利用管理・ものづくり室は、NICTにおける研究開発を技術面からサポートするため、高度な専門性を要する2つの技術支援業務に取り組んでいる。1.電波利用管理グループでは、研究開発等のために研究所等が設置する無線局及び高周波利用設備が、電波法に則り適正に設置・運用されるために、総合通信局に対する申請・届出事務と、装置の運用実態の把握と指導を、一元的に実施している。装置を保有する研究室等の管理負担の軽減と、コンプライアンスの遵守とを両立させることで、研究開発の促進に貢献している。2.ものづくりグループでは、多数の工作機械を保有・維持し、専門の技術者を配置することで、最先端ICT研究に必要な高品質・高精度な治具等の内製を可能にし、研究成果の創出と研究開発の加速化に貢献している。金属切削加工や3Dプリンタによる樹脂造形のほか、回路基板加工等も行っている。このような従来からの試作開発業務を継承した上で、令和3年度からは、新たなものづくりやサービスの開発にも着手している。■令和3年度の成果1.電波利用管理グループ(グループリーダー事務取扱 滝澤 修 ほか3名)(1)無線局の申請・管理実験試験用無線局等の各種申請・届出(開設、再免許、変更等)のほか、運用管理及び無線局を開設・変更する際の相談対応など、幅広い支援を行った。令和3年度に申請・届出を行った件数を、4.2研究支援に示す。令和3年度に新たに無線局免許を取得した実験試験局の例を図1に示す。また、無線局制度に対する職員の理解を深めるため、すべての職員を対象とするeラーニング研修、及び無線局の設置・運用に関わる職員を対象とするオンライン説明会を開催した。eラーニング研修は、すべての職員に関係する、Wi-FiやBluetoothなど免許の要らない無線局に関する制度を中心とした解説と修了テストを実施し、受講対象者である1,300人の全員が年度内に受講を修了した。オンライン説明会は、令和3年10月29日に開催し、当日視聴参加者数は102名であった(後日のオンデマンドによる再視聴者数は含まず)。さらに、無線局を保有する部署に対する自己点検を年度初めに実施し、電波法に則った適切な管理運営がなされていることを確認した。NICTは、実験試験局を対象とする登録検査等事業者になっており、登録点検を行う部署に対して、測定機器(c)情通研小金井L5G実験(総合テストベッド研究開発推進センター テストベッド連携企画室)(b)情通研小金井テラヘルツ実験試験局(Beyond 5G研究開発推進ユニット テラヘルツ研究センター テラヘルツ連携研究室)(a)情通研横須賀5 GHz高高度C2(一式)(ネットワーク研究所 ワイヤレスネットワーク研究センター ワイヤレスシステム研究室)図1 令和3年度に無線局免許を取得した実験試験局の例3.13.2電波利用管理・ものづくり室室長(兼務)  滝澤  修ほか7名高度な専門性を要する2つの技術支援業務を推進

元のページ  ../index.html#200

このブックを見る