33311.2 国立研究開発法人情報通信研究機構における令和3年度の業務運営に関する計画(令和3年度計画)11中長期計画、年度計画・多段中継を前提としたモビリティ制御を可能とする超低遅延無線システムの実現を目的として、超低遅延中継(多段でもミリ秒オーダ)を実現する物理層技術の開発を行う。また、超低遅延中継を前提とした無線アクセス技術(被与干渉も考慮)について検討する。得られた成果の3GPPアイテム(スマートリピータ等)への入力等、標準化への寄与について検討する。・チャネル多元接続を用いた複数端末協調動作の実現を目的として、超多数端末による協調通信を実現する物理層・アクセス層技術の研究開発を行う。また、端末群の構成を含む自律的なネットワーク構築・管理技術の研究開発を行う。得られた成果のIEEE802.15等の標準化への反映について検討する。・極限環境への通信技術の適用実現を目的として、想定適用環境に準ずる適切なアンテナ小型化技術に関する研究開発を行う。また、センシングと通信をいずれも必要に応じて実現できる海中ワイヤレスシステムの構築のための研究開発を行う。得られた成果の民間企業への技術移転について検討する。⑶ フォトニックネットワーク基盤技術ア マッシブチャネル光ネットワーク技術光ファイバ伝送技術について、標準外径マルチコアファイバや標準外径マルチモードファイバにおけるラマン光増幅を活用した数百km以上の長距離伝送を実証する。光交換ノード技術について、マルチコアファイバに対応した低損失光スイッチシステムを開発し、ファイバ間光スイッチングを実証する。光領域信号処理技術について、光学的モード信号補償手法におけるモード分散量推定技術を開発する。産学官連携による研究推進として、マルチコアファイバの実用化加速に向けた研究開発を行い、標準外径マルチコアファイバケーブルの実使用環境下での特性の解析及び製造技術の高信頼化を図る。大規模データを省電力・オープン・伸縮自在に収容する超並列型光ネットワーク基盤技術の研究開発を行い、10Tbps級光信号伝送において現行比25倍の電力効率化を可能とする超並列デジタル信号処理基盤技術を確立する。イ 光ネットワークリソースの動的再構成及び利用効率化技術オープン/プログラマブル光ネットワークの実現に資する技術として、光チャネル強度管理の省力化が可能な高線形利得応答を持つ光ハードウェアを導入した光伝送システムを開発し、動作実証する。光ネットワーク高度解析・制御技術について、多種多様な光ネットワークを柔軟に運用するためのモニタリング機構を構築し、通信トラヒック分類技術の開発に着手する。産学官連携による研究推進として、高スループット・高稼働な通信を提供する順応型光ネットワーク技術の研究開発を行い、光パスの従来比30%以上のスループット向上を達成する。多様なサービスに対応する有線・無線アクセスネットワークのプラットフォーム技術の研究開発を行い、ハードウェア抽象化ソフトウェアの開発やネットワーク機能仮想化環境の構築を行う。ウ 光ネットワークの障害予兆検知及び機能復旧技術時系列物理パラメータ測定のためのデバイス開発、及びシステム構築を行いデータ収集を開始する。また、障害検知に必要な情報・特徴量を明確化しアルゴリズムの初期設計を行う。更に障害波及範囲予測システムのためのモデリングを行う。異種インテグレータ間のレストレーション制御を含むオープン化光網間の相互接続の研究開発を行う。また、異種トランスポート技術間相互接続のための異種トランスポートプロトコル変換機能VNF化とOnDemand制御の研究開発を行う。キャリアが開示可能な光パス価格情報を通信基盤と計算基盤間においてオープンに共有・交換する仕組みの研究開発を行う。⑷ 光・電波融合アクセス基盤技術・アクセスネットワークにおける光と電波の信号帯域の融合や多量の送受信器等のフィジカルリソースを適応的かつ柔軟に拡充することを可能とする「マッシブ集積オールバンドICTハードウェア技術」として、高い機能トレランス性を有するデバイスユニット群の高集積化技術、コヒーレント周波数変換デバイス技術、高い接続ロバスト性のための広角空間光デバイス技術に関する原理検証の研究開発を実施する。・「伝送メディア調和型アクセス基盤技術」に係る基盤技術として、次世代光ファイバ無線を想定した100GHz超帯光ファイバ無線信号生成技術、光や電波の低ノイズ基準信号生成技術と、それら伝送メディアをハイブリッド/カスケードに用いた伝送サブシステムの接続ロバスト性能の高度化技術に関する原理検証の研究開発を実施する。
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