32■概要電磁波先進研究センターでは、光の回折を利用した光学技術の基盤となるデジタルホログラムプリントによる回折光学素子の製造とその応用に関する研究開発及びデジタルホログラムによる精密光学測定技術の研究開発を実施するデジタル光学基盤研究室の活動(図1参照)を支援している。また、NICTの中長期計画に縛られない、電磁波を用いた萌芽的・学際的な研究や、異分野のユーザーとの共同研究開発を推進している。■主な記事デジタルホログラムプリント技術により開発した回折型光学素子の実用化に向けて、電磁波先進研究センター内のデジタル光学基盤研究室との役割を明確化した。図2に示すように、研究室では光学素子ユーザーからの様々なニーズに共通な基盤となる技術や、現時点でのニーズの一歩先に進むための研究開発を実施し、研究センターでは各ユーザーのための試作等を実施することとした。さらに実用化を進める上で不可欠な、市場開拓のための広報や将来的な事業化の検討など事業部的な活動を、NICT内の事務系職員や民間企業からの協力研究員の協力を得て行った。また、デジタル光学基盤研究室内の萌芽的技術として支援したAIを用いた光学設計の研究は、3.1.3.1で後述するように顕著な成果が得られたことから、令和4年度から研究室内のプロジェクトとして実施することとなった。図1 デジタル光学基盤研究室の活動概要3.1.3電磁波先進研究センター研究センター長 福永 香
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