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593●革新的ネットワーク分野に福島県沖で発生した地震において先行して商用サービスを導入していた別の自治体においても実活用されるなど、自治体での情報収集に役立った。また、東北地域の課題解決型研究の推進に向け、宮城県女川町のニーズに基づく、映像IoT技術・画像処理技術を活用した豪雨による冠水等に伴う町の幹線国道沿いの交通渋滞状況等モニタリングの実証実験を推進した(図2)。シンポジウム・展示などを通じた研究成果の社会展開活動として、一般市民や学生を対象として、レジリエントICTの研究開発成果を分かりやすく紹介することを目的としたNICTオープンハウス2021in 仙台(令和3年10月9日)をオンラインで開催し、研究紹介の動画公開やオンラインコンテンツによる体験コーナ、Web会議を用いて研究者が直接視聴者の疑問に答えるQ&Aコーナの開設などを実施したほか、耐災害ICT研究協議会と共同で、レジリエントICT研究シンポジウム~世界をレジリエントにするICT~(令和4年2月22日)のオンライン開催を行った(図3)。また、展示への参加として、ICTフェアin東北2021(オンライン開催、令和3年6月22日)、防災推進国民大会2021(釜石、令和3年11月6・7日)、第26回震災対策技術展(横浜、令和4年2月3・4日)など、センター全体で10件の展示・イベントへの参加・開催を行った。また、国際標準化活動として、ITU-T SG2 FG-AI4NDMにAIチャットボットの取組事例の寄書を入力した他、アジア・太平洋電気通信標準化機関(ASTAP)の第33回会合にて2件の発表の実施に加え、レジリエントな地域情報共有・通信システムのワークプランの提案を行い承認された。2.東北大学及び各大学との連携推進、産学官連携の推進タフ環境における群ロボット通信制御、海洋通信、The Greenest Area構想(仙台市)、映像IoT・インフラサウンドによる火山監視等、東北大学とのマッチング支援事業で採択された共同研究6件を含め、総計23件の共同研究に基づく大学・研究機関との研究連携を推進した。また、電磁波研究所電磁環境研究室と連携して、東北大学AIE卓越大学院への参画に向けた準備を行った。さらに、宮城県内の農業高校と連携して、映像IoT技術を活用してニューノーマル時代にも対応可能な遠隔農業実習・指導システムの開発を行い、時空間データを活用した農業実習教材アプリケーションの開発に取り組むとともに、高精細・低遅延映像伝送を用いた遠隔実習の実証実験に成功した(図4)。3.地域連携の推進戦略的プログラムオフィスの地域連携・産学連携推進室の東北ICT連携拠点として、東北地域の産学官連携推進及び地域でのICT利活用推進の活動を行った。ICTを活用した東北地域の課題解決に向けた大学・高専との連携として、電気関係学会東北支部大会の企画セッション「ニューノーマルにおけるICT-地域課題への利活用-」(令和3年8月26日)をオンライン開催した他、NICTと東北大学が連携し、大学・企業・地方自治体との連携、地域貢献、人材育成、研究課題の発掘等を目的として、仙台都市圏の地域課題を解決する新しいアプリやサービスを検討・提案する、「アイデアソン+仙台」~まちの魅力発信/住みやすいまちに活かすオープンデータ~を令和3年12月4・5日にオンライン開催した。また、LPWA搭載超小型無線ネットワーク端末で構成される地域ICTオープンプラットフォームを活用した地域課題解決に向けた研究開発・連携として、弘前大学、秋田県立大学、山形大学と共同研究を推進した。さらに、東北産学官ローカルネットワーク(T-MJSNT)の研究支援制度合同説明会等においてNICTの研究支援制度に関する説明を行った。図3 NICTオープンハウス2021 in 仙台の様子図4 遠隔農業実習・指導システムの実証実験加美農色麻学園3.2.5 レジリエントICT研究センター

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