76■概要サイバートレーニング事業推進室は、ナショナルサイバートレーニングセンターにおけるサイバーセキュリティ及びICTに係る人材育成事業を円滑に推進するための業務を担当している。当センターでは、全国規模で毎年100回以上、累計約16,000人以上に対し実践的サイバー防衛演習「CYDER(サイダー)」を実施してきただけでなく、情報処理安全確保支援士の特定講習として認定されている「実践サイバー演習RPCI(リプシィ)」を実施している。さらに、若年ICT人材を対象に、若手セキュリティイノベーター育成プログラム「SecHack365(セックハック サンロクゴ)」を実施している。これら当センターが実施する演習等の事業を執行し、NICTの研究・開発成果を社会に還元するためには、以下の多種多様な業務を行う必要がある。・演習等予算の確保及び関係省庁等連絡調整 ・事業方針の企画及び立案 ・年間演習計画の策定 ・予算及び要員等執行管理 ・演習等支援業者の選定、契約及び管理 ・演習会場、演習設備及び募集システム等管理 ・受講生の募集、受付及び受講者決定 ・周知啓発、広報及び取材対応 ・外部問い合わせ、見学及び政務等の視察等対応 ・事業別実行委員会等(アドバイザリーコミッティー、CYDER実行委員会及びSecHack365実行委員会)事務局運営及び実施これらの業務は、当センターの事業執行の屋台骨を担う必要不可欠な業務である上、事業規模の拡大に伴い、その業務量が飛躍的に増えているとともに、重要性は一段と高まってきている。■令和3年度の成果1.CYDER演習の着実な広がり平成25年度に開始されたCYDER演習は、当初、総務省を実施主体として東京都内を中心に年間受講者200人規模で実施されていたが、NICTに移管された平成28年度以降、現実に起きたサイバー攻撃の最新事例を踏まえたコース別に異なるシナリオを提供するとともに、演習会場の一部を、元来開催している県庁所在地から受講が望まれる地域でも設定するなどし、より多くの受講機会を確保するための取組をしてきた。その結果、演習規模は飛躍的に拡大してきており、令和3年度における累計受講者数は16,000人を超え、国内最大規模の演習に成長した(図1)。図1 CYDER集合演習累計受講者数の推移3.3.4.1サイバートレーニング事業推進室室長 島田 弘一ほか10名セキュリティ人材育成を通じて、更なる社会の安心・安全に貢献
元のページ ../index.html#84