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航空機搭載合成開口レーダPi-SAR2による熊本・大分の被災状況観測結果

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2016年4月17日

国立研究開発法人情報通信研究機構

はじめに

平成28年4月14日(木)に発生し、同16日(土)に被害が拡大した熊本地震に対し、情報通信研究機構は17日(日)に航空機搭載合成開口レーダ(Pi-SAR2)による被災地の観測を実施しました。観測により得られた画像の一部は、観測中から被災地の画像の速報として関係機関に送付しました。本ページでは、観測データによる詳細画像を掲載いたします。

観測の詳細

Pi-SAR2を搭載したジェット機(ガルフストリームII)は4月17日午前7時過ぎに県営名古屋空港を離陸しました。Pi-SAR2は8時15分から約2時間かけて海抜約8,700メートルから図1に示すような熊本県から大分県にまたがる領域を観測しました。

図1 今回の観測領域
(この図は国土地理院の電子国土Web を利用して作成しています)
[画像クリックで拡大表示]
公開中の観測データ

(掲載準備ができ次第、追加で公開していきます)

観測結果例
土砂崩れで流された阿蘇大橋の様子

画像データ公開システムX-MAP

本観測結果は、画像データ公開システムX-MAPにも掲載いたしますので併せて利用ください。

X-MAPにより本観測画像を表示した例
[画像クリックで拡大表示]

国土地理院の電子国土Web地図に、観測画像を重ねて表示する機能があります。

また、左側のスライドバーで、観測画像の濃さ(背景地図の透かし具合)を変えることができます。

X-MAPで阿蘇大橋近辺を拡大した図

本データについて

本データは災害対策を目的として公開するものでありますが、下記の利用規約に準拠するものとします。

航空機搭載高性能合成開口レーダ(Pi-SAR2)

合成開口レーダは、航空機の進行方向に対して斜め下方に電波を照射し、地表面を航空写真のような画像として観測可能です。光学写真と違って、雲や火災の煙に邪魔されないことや高い高度で観測しても分解能(観測の細かさ)を高くすることができます。Pi-SAR2は通常6,000mから12,000mの高さで観測しても30cmの分解能があり、一度に幅5km以上の領域を観測できるのが特徴です。災害時には地表の状況に影響されずに観測が可能です。