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サマー・サイエンスキャンプ2010 開催報告

 サマー・サイエンスキャンプ2010を平成22年8月25日(水)~27日(金)の3日間にわたり、鹿島宇宙技術センターにおいて開催しました。今年は「身近に感じてみよう!宇宙と地球と電波」をテーマに日本各地から8名(男女各4名)の高校生の参加がありました(図1)

 初日は開講式を行った後、「静止衛星の一生」と題し、宇宙通信ネットワークグループの久保岡俊宏主任研究員の指導で、光学望遠鏡で撮影した静止衛星付近の画像と星図データを使い、背景に写っている恒星との相対的位置関係から、静止衛星の位置を測定する実習などを行いました(図2)。

 2日目は、34mパラボラ鏡面の上まで登ったり、「衛星通信は君のもの」をテーマに、宇宙通信ネットワークグループの山本伸一主任研究員の指導で軌道上にある技術試験衛星Ⅷ型「きく8号」を使って衛星通信実験等を体験しました(図3)。さらに、「電波天文観測にチャレンジ」と題した、光・時空標準グループの市川隆一グループサブリーダーによる電波天文学の初歩の授業を受けました。夜には、天体望遠鏡での観望会を行い、数々の星や、さらには国際宇宙ステーションを見ることができて全員が感激していました。最終日は、BSアンテナと自分で組み立てた受信機を使って、太陽から出ている電波の観測を行いました(図4)。

 初めは緊張していた参加者たちも、講習後の夜のミーティング等で、お互い打ち解けたようで、2日目からの実習でも参加者同士の協力が見られました。参加者の中には、「同じ興味を持った友達ができてうれしい」という声もありました。それぞれに有意義な夏休みのひとときを過ごしていたようでした。

図1●参加者とスタッフ
図2●「静止衛星の一生」の授業風景
図3●衛星通信実験
図4●電波観測の実習
  • ※(独)科学技術振興機構が主催、(財)日本科学技術振興財団が実施・運営し、大学や公的研究機関が受入実施機関となり、高校生又は高専生を対象に受入実施機関の特徴を生かした講義・実習等を通して、研究者や技術者、参加者同士の交流を深めることを目的とした科学技術体験合宿プログラム。
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