1

前号 | 次号 | NICTホームページ


第2回 研究発表会開催報告

草階 誠 (くさかい まこと)- 総務部 研究環境整備室 科学技術情報グループ グループリーダー

NICT発足後2度目となる研究発表会が12月2日(木)、グランキューブ大阪(大阪国際会議場)にて開催されました。

今回は全体テーマを「ナノ・バイオが創り出す未来の情報通信」と銘打ち、基礎研究分野におけるナノ・バイオ研究を 中心に3件の研究成果発表と、それに関連した招待講演を行いました。また、ポスターセッション、展示、デモン ストレーションでは基礎先端部門・情報通信部門・拠点研究推進部門における産学官連携活動などが紹介されました。

今回特筆すべきは、関西先端研究センターからの3件の成果発表に加え、研究発表会初の試みである3件の招待講演が 行われたことです。1件目はノンフィクション作家で「メタルカラーの時代」著者で知られる山根一眞氏による講演で、 ご自身の趣味である昆虫採集の面白さや、鳥や魚などの生態系における巧妙な集団行動の不思議に言及しながら「2100年の マルコーニーを目指そう」という熱いメッセージをいただきました。2件目が大阪大学産業科学研究所の川合知二所長の 講演で、人間のDNAや生体内へのマイクロカメラが直接診断に応用されている事例が紹介され、ナノ・バイオテクノロジーの 将来展望が俯瞰できる興味深い内容でした。招待講演の最後を飾ったのはNTT物性科学基礎研究所の鳥光慶一部長で、 「生物から観た情報通信」という観点から、動画を多用した神経とエレクトロニクスとのインターフェース化を念頭に おいたナノ・デバイス研究を紹介されました。

発表と講演が充実する一方、ポスターセッションや展示会場においても、昼休みを利用したお客様が多く来場され、 熱心な質疑応答が展開されていました。今回は基礎先端研究分野と関西地域における活動に特化した研究発表を行いました。 当日は天候にも恵まれ、関西地域の企業や大学、関係機関の方々を中心に総計246名のご来場を賜りました。

最後に、ご来場の皆様、発表者の皆様に紙面を借りてお礼申し上げます。