事業名 | 公的空間に配置されたICタグによる情報伝達網の提供 |
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事業者名 | 株式会社コネクトドット |
成果概要 | 世に溢れている膨大な情報は視覚障害者にはほとんど届いていない。 そこで、ICタグに情報を登録し音声で伝える、スマホ用アプリ「ものタグ」を開発した。 ICタグを公共空間に遍く配置し、情報提供者から受信者(視覚障害者)への音声による情報伝達網を構成することにより、視覚障害者が得られる情報量を増やし、外出意欲や社会参加意欲を向上させる。 盲養護老人ホーム内にICタグを配置し、施設利用者の方に「ものタグ」を使って、情報を聴いていただく実験をし、高齢者でも好きな情報を得るためにスマホを使いこなせること、そのため、外出意欲(個室から共有スペースに出る)が向上することが確認できた。 |
成果発表概要 | 公共空間に配置するタグのコンテンツとして以下の情報を収集しICタグに登録し、必要に応じて新たなタグも開発した。 (1) 文書のタグデータ化:報告書、カタログ、パンフレット、献立表、月間イベント表 (2) 視覚障害者との連絡網:ガイドヘルパーと視覚障害者の連絡 (3) 新規タグ開発:目薬識別タグ、立体案内図用音声タグ、自動販売機用タグ、手すりにつけるガイド用タグ 以上のタグは、http://www.connectdot.jp/ToTにリンクを掲載している。 ものタグアプリがインストールされているiPhoneで【ToT】としている個所をタップすると、ものタグアプリが起動し、当該タグの情報が表示(読み上げられる)されるようになっている。 ![]() ![]() 特に目薬識別タグは、目薬容器に装着し、処方した病院や薬局の連絡先と共に薬の効用や用法、副作用、保存方法を音声で聞けるようにしたもので、パッケージに印刷されている情報や医者や薬剤師から伝えられる情報以上の情報が音声で得られるので、服薬意欲につながることが示された。 ![]() ![]() 視覚障害者の生活圏内(自宅+公的空間)にタグがあると外出意欲が湧くのか、どのようなコンテンツなら外出意欲が湧くのかを検証するため、養護盲老人ホームでの実証実験を行った。 そのため、以下のコンテンツが登録されたタグをホーム内の共有空間に配置した。 (4) 読み物:ホーム発行の機関紙、小説、絵本、報告書 (5) 外部情報:福祉用具パンフレット、展示会パンフレット、観光情報、レストラン料亭メニュー (6) 動的情報:献立表、月間予定表、大相撲星取予想、飲料自動販売機 (7) 位置情報:導線の手すりの位置情報 (8) コミュニケーション:時刻表 被験者がどのタグをスキャンしたか(どのコンテンツを聞いたか)の記録を取り、アンケートと併せて評価した。 ![]() ものタグアプリは、iPhone専用のアプリであったが、Android版も開発し、ユーザの範囲を広げた。 ※事業成果の詳細は参考資料を参照ください。 |
参考資料 | 成果発表会資料 |