シルバー世代がアプリでYouTube動画を制作。秋田県小坂町のパソコン・スマホ同好会「八重桜」(3/4)

3 日常使いできるGoogleアプリを厳選。高齢者の生活を便利に

YouTubeの動画制作は数名で行われているということですが、他の皆さんは具体的にどのようなことを学ばれているのでしょうか?

本田:やはりメインはGoogleアプリの使い方です。Googleアプリは約30種類あるのですが、手軽に使えるのは8つほどです。たとえば、Google Driveに資料などのデータをアップして家族や友達と情報を共有する方法、Googleフォトで写真を共有する方法、Google レンズで画面に映ったものを検索する方法、Google Keepでメモをしておく方法などです。ちなみに講義に使う資料は、すべてGoogle Driveで共有しています。「スマホでこんなことできないかな」と思ったら、大体はGoogleアプリで網羅されているので、その中でも日常使いできるアプリを使いこなせると、生活がとても便利になると思います。

月3回程度開催している八重桜の勉強会の様子(画像:本田さん提供)

高齢者の方は、ICTに苦手意識を持つケースも少なくないと思いますが、八重桜のメンバーはとても積極的に活用方法を吸収されていますよね。

 本田:基本的な操作さえ理解すれば、スマホやアプリはとても使いやすいからでしょうね。あと、特にYouTubeで動画を公開することは社会貢献の実感を得られると思います。国内外の方から応援や励ましのコメントをいただくこともあり、それが生きがいにもつながります。また、スマホの使い方や多種多様なアプリの存在を知ることで、自分自身の興味や関心が広がります。これは年齢問わず、きっかけさえあれば好奇心を刺激されると思います。さらにスマホやアプリを使うことで、子どもやお孫さんとのコミュニケーションの接点も生まれます。八重桜はあくまでもきっかけで、メンバーは楽しみながら自主的に学んでいるように思います。


タイトル: 「八重桜」の目指す高齢者のICT利活用効果 中央の主要な要素: 意欲と生活満足度の向上 4つの主要な効果(ピンク色の楕円):  居場所と役割の形成 楽しみ・喜び・刺激・安心感の提供 コミュニケーションや活動・行動の増加 健康面の改善  各効果に関連する要素(白い四角形のテキスト):  社会貢献の実感 新たな交友関係 知識・技術を活かした活動 情報発信 外出の増加 行動範囲の拡大 リハビリの効果 脳の刺激 励ましのメッセージ 得られる情報の広がり 興味・関心の広がり 子・孫とのコミュニケーション
本田さんが講師を経験する中で感じたことを体系的にまとめた資料