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2013 NAB Show 出展報告

毎年4月に米国ラスベガス市で開催される「NAB Show」は、約10万人の来場者を誇る世界最大のメディア及びエンターテイメントのイベントとして広く知られています。NICTは、同イベントを主催する全米放送事業者協会(NAB: The National Association of Broadcasters)の招請により、2013 NAB Show(4月8~11日)に「TVホワイトスペースを利用するIEEE802.22地域無線システム」を出展しました。

今回、NICTの出展ブースは、日本(NICT、NHK)、韓国、シンガポール、及び欧州などの機関が出展した企画展「NAB Labs Futures Park」の一角に設けられ、NICTを中心にIEEE802.22の国際標準化を行い、NICT、株式会社日立国際電気、及び株式会社アイ・エス・ビーが世界で初めて開発した地域無線システムについて、機器及びデータベースのデモンストレーションを実施しました。会期中、NICTの出展ブースにはNAB会長のGordon Smith 氏、IBC(International Broadcasting Convention)議長のPeter Owen 氏、及びFCC(Federal Communications Commission)関係者等も来訪され、好評を頂きました。NICTブース来訪者の多くは「TVホワイトスペース」について知識があり、放送業界での関心の高さを実感しました。また、様々な質問や意見が寄せられ、活発な意見交換ができ、有意義な出展となりました。

* TVホワイトスペースを利用するIEEE802.22地域無線システム

本来、放送用などある目的に割り当てられているが、地理的条件や時間的条件によって、ほかの目的にも利用可能な周波数帯をホワイトスペースという。ホワイトスペースは、その周波数の利用がない場合や本来のシステムに与える影響が十分に小さい場合、ほかのシステムが放送や通信の目的で二次的に使用することが検討されている。IEEE 802.22は、ホワイトスペースで地域無線を運用するための国際標準規格を策定することを目的とした、IEEE802標準化委員会のIEEE802.22ワーキンググループで策定した仕様である。

展示したIEEE802.22地域無線システムの外観
展示したIEEE802.22地域無線システムの外観

会場となったラスベガスコンベンションセンターの外観
会場となったラスベガスコンベンションセンターの外観

TVホワイトスペース通信に関心を寄せる来場者で賑わうブース
TVホワイトスペース通信に関心を寄せる来場者で賑わうブース

来場者にシステムを紹介するNICTの研究者(中央)
来場者にシステムを紹介するNICTの研究者(中央)

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