「ものタグ」の概要について教えてください。
星野寛社長(以下、星野):弊社コネクトドットが開発して販売を行っている「ものタグ」は、NFCタグと専用スマートフォンアプリで構成される物品識別ソリューションです。
NFC (Near Field Communication)とは、「おサイフケータイ」や「Suica」などの交通系ICカードで活用されている近距離無線通信技術のことです。NFCタグは、情報を保存および転送する小さなデバイスで、近距離無線通信技術を利用してパソコンやスマートフォンに情報を転送できる製品です。専用のアプリを起動させた状態でスマートフォンをNFCタグに近づけると、登録されている内容を読み上げます。登録できるデータは、音声で3分間程度の情報量になります。
「ものタグ」で用いているNFCタグは、シールタイプや衣類に取り付けできるタイプ、キーリング付きタイプなど、用途に応じて使い分けられるように複数用意しています。
例えば、CDの識別で用いる場合、まず「ものタグ」のNFCタグに歌手の名前とアルバム名を登録します。そのNFCタグをCDケースに装着し、必要なときにスマートフォンのアプリで読み取って速やかにCDの中身を把握できます。
CDだけではなく、衣服や詰め替え洗剤など、視覚障害者にとって識別が困難なものは多数ありますが、「ものタグ」を用いることで、その難しさを解消できます。物品に書かれた情報、形状や色を判別してテキストデータに変換するアプリなどを活用して、それらの情報をNFCタグに登録することも可能です。

