誰も取り残さない社会の実現に不可欠な「ウェブアクセシビリティ」の基本を解説(3/4)

3 JIS規格の方針策定と試験の実施

実際にJIS規格に基づいてウェブアクセシビリティに対処する時、どのようなプロセスになりますか?

 太田:ウェブアクセシビリティ基盤委員会としては、最初に「このサイトはこのような目的を持っているので、ここまでのアクセシビリティを達成します」ということを決めてから取り組んで欲しいと言っています。適合レベルとしては、レベルAAAはとても厳しい基準なので基本目指さなくてもいいと思っています。公共性の高いサイトでしたらレベルAA。例えば、企業がいろいろな人から自社のプロダクトにアクセスして欲しいと考えるのであればレベルAAを目指すべきですが、そうでなければ、とりあえずはレベルAでもいいかと思います。まずはウェブアクセシビリティの方針を策定していき、サイトやマニュアルで公開するとよいでしょう。

ウェブアクセシビリティ基盤委員会では試験のガイドラインなどを出されていますが、その試験について教えてください。