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澤田 史武 |
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特許フェアは、特許を提供したい人と特許を活用したい人の出会いの場であり、特許庁・各地方通産局が主催して全国主要都市で年10回程度開催されています。東京での開催は今回で6回目となり、全部で165の企業、団体、研究機関が参加しました。 今、大学、国公立試験研究機関から生まれた特許や研究成果の活用、技術移転が大きく注目されています。当所の研究発表会での来場者アンケート結果でも“研究成果の早期実用化”を求める声が数多く寄せられていますし、年賀式での飯田所長のあいさつの中でもこの技術移転が、今年のCRLにおける重点目標の1つになっています。成果管理係でも当所の特許を今回のフェアに持ちこむことを企画しました。当係はこれまで研究発表会や展示会において各研究室の発表の裏方をやってきましたが、自分自身が表舞台に立つのは初めての試みです。どんな配布資料を作るか? 何をどのように展示するのか? 最終的なイメージができあがったのはフェア前日でした。 持ちこむ特許は、最近当所単独で取得したもの33件を選び、1件ずつ発明の概要をまとめた冊子を作成し当日配布しました。この冊子は、2日間で300人以上の当ブースの展示に興味を持っていただいた方々に配布しました。そして、それらの方々のうち40人位の方と技術的な話や、商談ができ、通信関係の事業者をはじめ、技術調査会社、建設業、金融関係等幅広い業種の方と接することができました。また、フェア視察中の近藤特許庁長官にCRLの特許をPRをする機会も得ました。 フェア当日のCRLブースでの目玉は、発明者自ら特許の売り込みに乗り込んだ光通信技術研究室の梅野研究官による“カオス暗号ソフトウェア”のプレゼンテーション(写真)でしょう。 この特許は、発明者も権利の半分を所有している特許で梅野研究官は来場者の質問に熱心に答えていました。その甲斐あってフェア終了後に、この特許をフェアで知ったある企業の方がこの暗号ソフトウェアに興味を持ちCRLを何度か訪れました。発明者と技術的なやりとりや、成果管理係と特許の実施に関する話をすることができ、現在実施契約まであと一息という段階です。また、これ以外にもいくつか特許フェア関連の問合せが来ています。正直なところ、最初の出展はCRLのPRをすることが第一目標だっただけに、特許フェア本来の目的である実施希望をする企業が出てきたことに驚くとともに出展したことによる実績ができて大変満足しています。
特許というものは本来営業活動をすればすぐに売れるものではありません。しかし、今回の出展によりCRLの特許、技術を多くの方に知ってもらい技術移転や共同研究に役立てばと考えています。 成果管理係では来年度もこの特許フェアに出展することを計画しており、今回の梅野研究官のように技術移転に熱心な研究者の参加をお待ちしています。 (企画部企画課成果管理係長)
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