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福永 香 | |||
依頼の内容 私のレスター大学での仕事は博士課程の学生2人の指導である。教授陣は授業、学会運営、予算獲得に忙しい。ポールサバティエ大学卒のフレンチ学生のテーマは私のベクトルと合い全面支援しているが、シンガポーリアン学生の方は新規性に乏しいので、ロンドン大学のマッチョな友人に丸投げし、平和に暮らしている。研究設備はあまり整備されておらず、装置一式を持参した私のスペースがビジターのくせに一番豪華である。研究とは別に解説論文2本書いているが、いつでも説明付きの校閲をしてもらえる上、日本人が全くいない環境は英語の勉強にはとても役立っている。友人によると私の英語はアクセプタブルからセンシブルになってきたそうだ。
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ターナーの写実 私の好きなターナーの作品には嵐なのに一部から日が差しているというものが多い。幼少時より光は希望を表しているのだと思っていたが、この国では全くノーマルな事実なのであった。常に「曇り時々雨、運が良ければ一時晴れ」である。
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ラテン系 イタリアン教授の「太陽とまともな料理と新装置があるよ」との突然の誘いにボローニャへ出かけた(往復6千円の自由席エアライン利用)。イタリアはおいしい。大学のゲスト仲間は各国から来ているがラテン系の人とはイギリス食に関する厳しい見方が一致する。私はパンで育ったが、イギリスでは高密度無香クロワッサンで我慢しなければならない。滞在中、訪問相手の「少しは通信ぽいこともしないと立場無いんじゃないの」との意見に従い、夜11時半ごろマルコーニの家を訪ねた。なんと赤と黄色の光を放っており、神殿のようであった。イタリアの光を堪能して帰った2日後にパリである。8年前に訪ねたグランゼコール(ランジュバン、キュリー夫妻の活躍した現場)で昔話をしたあと、「見なし英国人」としてお呼びがかかった会議に参加した。日本の研究状況を説明する際に何度か「引用文献は残念ながら日本語で…」と断らなければならず少々悔しい思いをした。とはいうものの、博士課程学生の指導のもとフレンチのR音をマスターしたので、今回のパリ滞在は以前よりサバイバルしやすく、そしてやはりラテン系はおいしい。
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英国いなか生活 私は園芸部出身で、植物につい話かけてしまう。イギリス人は空いている土地には芝生や木を植えないと気がすまないのかと思うほど一面美しい緑で、そこに野生の花が勝手に咲き、毎週のように道端の色が変わる。そんな風景をみていると「気温15度、曇り」の7月中旬の天気も、塩油味の食事も、まあいいかと許せてしまう。私はどうもこの国をとても気に入ってしまったようである。
(横須賀無線通信研究センター 電磁環境研究室)
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