NICTでは、平成16年4月から研究開発用にオープンなテストベッド・ネットワークである
「JGNII」を運用していますが、あらたに「JGNII」による国際的な共同研究を推し進めるため、
共同研究の基盤となる超高速国際テストベッド・ネットワーク(10Gbps)を我が国米国との間で整備し、
平成16年8月1日より運用を開始しました。
これを記念して、8月2日に「JGNII日米回線開通記念式典」を開催しました。
式典会場となった六本木ヒルズ49Fのタワーホールには、
来賓としてご臨席いただいた総務省の田端正広副大臣をはじめ、
産学官各界より総勢200名を超えるJGNIIの関係者が出席し日米回線の開通を祝いました。
式典ではNICTの長尾理事長から関係者への謝辞のあと「日米を接続したJGNIIに参加される研究者と研究成果が 次の世代のインターネットの牽引車」となることへの期待を述べ、 続いて壇上に立った田端副大臣からは「先進的な共同研究を展開することによって、 来るべきユビキタス社会への着実な第一歩を踏み出した」とのお言葉をいただきました(写真1)。
来賓の方々などからの祝辞につづき、総務省の鬼頭技術総括審議官、 東京工大の池田特任教授、長尾理事長の3人により、紅白のテープにハサミが入れられると(写真2)、 高らかに日米回線の開通が宣言されました。
その後、鬼頭技術総括審議官より「ユビキタスネットワーク社会の実現に向けて」と題した基調講演をいただきました。 講演の中で「太平洋を越え、日米間に超高速・高機能な研究開発テストベットを構築」することは 「次世代の高速ネットワークを先導する先端技術や超高速インターネットを活用する応用技術などに関する 国際共同研究・実証実験を促進」することであると述べられ日米回線への期待の高さがうかがわれました。
休憩をはさみ、会場では「JGNII日米回線への期待」をテーマにパネルディスカッションが行われました(写真4)。 パネルのチェアパーソンに東京工大 池田特任教授を、パネリストに東京大 青山教授、早稲田大 後藤教授、 インターネット総研 藤原所長、日経BP 松原副編集長、NICT加藤理事、 また米国サンディエゴからは東京大 江ア助教授に遠隔参加いただきました。 会場からも質問が飛び出すなど活発で精力的な議論が展開されました。
最後に、開催にあたりご理解とご協力をいただきました方々、 そして200名を超える会場一杯の参加者の皆様方にあらためまして感謝申し上げます。 ありがとうございました。