

平成18年6月10日・11日、国立京都国際会館で内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議の主催による第5回産学官連携推進会議が開催され、NICTは共催機関の一つとして参加しました。本会議は産学官連携の実質かつ着実な進展を図るため平成14年度から開催され、今回は「イノベーション加速に総力結集」をテーマに、3,900人を数える参加者が集結し、まさに産学官連携の推進を担う第一線のリーダーや実務経験者が一堂に会した、といった印象の会議でした。 初日は、小泉総理からのメッセージ(アナウンス)の後、松田科学技術政策担当大臣からイノベーション創出総合戦略に関する基調講演があり、「産学官連携の新たな波を起こし、日本発のイノベーションを世界に向けて生み出していこう」と情熱溢れるメッセージをいただきました。続いて、日本経済団体連合の御手洗会長、フランス教育研究省のJean-Jacques GAGNEPAIN技術局長から特別講演、独立行政法人工業所有権情報・研修館の清水理事長から特別報告がありました。 午後には5つの分科会において、産学官連携の国際的展開、地域・中小企業における産学官連携、人材の育成、知的財産を軸とする産学官連携、産学官連携の現状と課題に関するパネルディスカッションが行われました。その後の全体会議(座長:黒川日本学術会議会長、コメンテーター:阿部総合科学技術会議議員、尾身元科学技術政策担当大臣、野間口三菱電機株式会社取締役会長)で各分科会の主査から報告があり、フロアとの意見交換も行われました。 2日目には産学官連携功労者表彰が行われ、けいはんな情報通信オープンラボ研究推進協議会の井植理事長、 (社)関西経済連合会の秋山会長、 (財)関西文化学術研究都市推進機構の立石理事長の3氏が、「けいはんな情報通信オープンラボにおける研究開発の推進」に関し、総務大臣賞を受賞されました。 独立行政法人産業技術総合研究所の吉川理事長による特別講演では、基礎研究と製品化研究とをつなぐ、産総研の「本格研究」への取り組みが紹介され、国を挙げてイノベーションシステムを構築する必要性が強調されました。 本会議に併設する形でイベントホールとロビーで展示会が開催され、221の展示ブース(受賞者11、共催団体13、一般団体197)が設けられました。 総務大臣賞受賞ブースにおいて、知識創成コミュニケーション・新世代ネットワークの両研究センターにより、小型車両ロボット公道走行実験のディスプレイによる紹介、GMPLS実験のデモンストレーションが行われました。NICTの共催団体ブースでは、アスベストリアルタイムモニター、数値人体モデル、広帯域ポータブル無線ターミナル、量子暗号技術の4テーマについて、広報室と関係研究センター・部門により、出展・デモが行われました。松田科学技術政策担当大臣、松本総務省官房技術総括審議官にもご視察いただき、大変盛況でした。 会議全体を通して、国内の産学官連携の現状と動向を理解するとともに国際的な動きも垣間見ることのできる大変貴重な機会となりました。 最後に、第5回産学官連携推進会議への参加・出展にご協力いただいた多くの関係者に対し、深く感謝申し上げます。
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第5回産学官連携推進会議 開催日:平成18年6月10日〜11日 会 場:国立京都国際会館(京都市・左京区) |