

NICTの委託研究から、また新たな技術が生まれました。 研究テーマは「異なるCA間の認証ローミングに関する研究開発」 (平成17年度 株式会社テプコシステムズ、三菱電機株式会社が受託)で、 開発された技術は既存の社会インフラ間で認証結果を共有できる「認証ローミング技術」です。 具体的には、コンビニエンスストア・大学の2者間で 利用者の認証情報連携を取り、大学が発行する在学・卒業証明書を利用者が コンビニエンスストアで取得する実証実験に成功したものです。 |
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平成18年8月30日に、本技術に関する会見とデモがセブン-イレブン・ジャパン本社(麹町)で行われました。 当日前半に行われた会見の場には、NICT加藤理事をはじめ三菱電機久間常務執行役開発本部長、テプコシステムズ平井代表取締役、セブン-イレブン代表取締役山口社長、中央大学大橋学部長が顔を揃え、それぞれが本研究開発において担った役割と、今後の展望等についての説明を行いました。加藤理事は委託研究制度の概要と、公的支援機関ならではのNICTの役割について説明した後、「私共の委託研究制度を利用して生活者の利便性に貢献できる成果が生まれとても喜ばしい。今後の展開に期待しています。」と述べました。 その後、昼食時間帯の客で賑わうセブン-イレブン麹町駅前店舗に会場を移し、公開デモンストレーションを実施しました。店内では、利用者が携帯電話で大学の証明書発行サービスにログイン ⇒ 発行先にコンビニエンスストアを選択 ⇒ 店内に設置されたマルチコピー機から印刷される証明書をついに入手…という一連の流れを実際に行い、安心・安全な連携と認証作業が実現できたことをアピールしました。当日は会見やデモにも、沢山の関係者や報道陣がかけつけ、本技術に寄せる社会の関心の高さをあらためて認識しました。デモの様子は各テレビ局や新聞等で詳しく報道され、NICTにも外部から本技術の将来性に関する多くの問合せをいただきました。コンビニエンスストアや、携帯電話会社間の顧客サービス向上競争が激化する中、今回は非常にタイムリーなアウトプットであり、まさに社会ニーズに沿った研究成果といえるでしょう。 この研究はさらなる技術の安全性向上のための実証実験が今後も重ねられ、新たなビジネスモデル創出をめざし、来年3月まで継続されます。 |
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NICT委託研究成果の公開実証実験 開催日:平成18年8月30日 会 場:株式会社セブン-イレブン・ジャパン 本社 |