
未来ICT研究所(神戸)では平成24年の施設一般公開を7月28日(土)に開催しました。当日は晴天に恵まれ、597名の来場者がありました。来場者の多くは例年人気のクイズラリーに参加し、クイズの順に各研究グループブースを見学しながら、各グループが趣向を凝らした体験型の展示や研究者達との交流を楽しんでいただきました。また今年は、電磁波計測研究所 時空標準研究室の出展もあり、近隣の皆様にNICTの役割について認識していただく良い機会となりました。

●量子暗号、量子通信、量子時計など、量子力学的性質を利用した最新の研究を紹介。
(量子ICT研究室)
●超伝導現象が発現する極低温(-120℃)以下の世界体感。
(超伝導デバイスグループ)
●物質を透過するテラヘルツ波で物を見るとどう見える?
(超高周波ICT研究室、テラヘルツ研究センター)
●偏光シートを使った「3Dメガネ」や「偏光ボックス」を作って、偏光や複屈折を体験。
(有機ナノデバイス研究グループ)
●ブロッコリーのDNAを抽出し、抽出したDNAを触り、顕微鏡でも観察。
(生物情報グループ)
●「レーベンフックの顕微鏡」を作って、「マイ顕微鏡」でミクロの世界を観察。
(生体物性グループ)
●簡単なゲームを通して脳の判断と感情の関係を体感。
(脳情報グループ、脳情報通信融合研究センター)
●日本標準時はどうやって「つくって・くばって」いるの? 詳しく解説。
(時空標準研究室)
●電波の安全を守る。電波監視システムを紹介。
(近畿総合通信局)

今回で5回目となる一般向け研究講演会では、ナノ・バイオ・脳の研究分野の紹介から最先端研究の報告まで身近な事例を用いて解説しました。講演は午前・午後の2回開催しましたが、両講演とも会場は満員となり、幅広い年齢層の参加者が熱心に聞き入っていました。各講演後の質疑応答では、和やかな雰囲気の中、積極的に質問が行われ、講演と共に研究者との直接の対話を楽しまれた様子でした。
●講演会会場の様子
「相同染色体対合のメカニズムを解く」丁 大橋
バイオICT研究室 主任研究員
「ナノメートルの世界で物質を操る」田中 秀吉
ナノICT研究室 研究マネージャー
「夢を見ている脳を見る」宮内 哲
総括主任研究員
1209号_9-10p(印刷用、2.86MB、A4 2ページ)