

NICT本部北側敷地に新棟が建設され、第1棟(旧電離層観測棟)のリニューアルと、旧3号館からの機械工作室の移転が完了しました。
新棟は、半世紀を経て老朽化し取り壊された旧電離層観測棟の跡地に、電離層観測・試作開発の統合施設として建設されました。このお披露目式が12月17日に開催され、宮原理事長をはじめ多数の職員が集まりました。その後の見学会では、参加者が二手に分かれ1階の試作開発施設と2階の電離層観測設備を交互に見学し、この新たな施設の機能や、ここで行われる研究・開発などについて活発な質疑がなされました。
なお、旧電離層観測棟は、昭和30年に建築され、以来約53年間にわたり電離圏観測を続けてきた施設です。ここで得られたデータは即時インターネットで配信され、通信・放送・測位などの現業機関、あるいはアマチュア無線家などに広く利用されています。また、機械工作室のあった旧3号館は、昭和49年に建築され、以来約34年間、ここで毎年数百件の試作開発が行われてきました。ここで生まれた試作物品は、論文、特許や技術移転など数多くの研究成果につながっています。