NICTは、YRP研究開発推進協会およびYRPアカデミア交流ネットワークと共同で、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(以下、WTP)2012」(2012年7月5・6日、パシフィコ横浜)を開催しました。 WTPは、最先端のワイヤレス技術を発表する「展示会」、無線通信のトレンドに焦点を当てた「セミナー」、大学研究室の研究発表の場である「アカデミアセッション」、製品開発に役立つ技術情報や開発における課題などを解説する「出展社プレゼンテーション」の4つを柱に構成され、ワイヤレス技術の研究開発に携わる企業、大学および機関とのビジネスマッチングの場として開催される、無線技術の研究開発に特化した一大専門イベントです。開催7回目を数える今年は、特別テーマ「災害・復興を支える無線技術」を掲げ、セミナーや展示を通じて災害に強い無線技術やシステムのほか、無線技術との連携により災害時や被災地の復興に貢献できる技術や製品、取り組みを紹介しました。また、展示会場に設けたサブテーマ「ワイヤレス電力伝送」の展示ゾーンは、同技術の応用拡大の機運とともにワイヤレス関連市場での期待が高まっていることもあり、来場者の関心を集めました。各企業・団体の展示ブースが活況を呈する中、NICTブースでは、ワイヤレスネットワーク研究所、ユニバーサルコミュニケーション研究所、耐災害ICT研究センターから最新の研究成果計9件を出展し、森田高総務大臣政務官や黒岩祐治神奈川県知事をはじめ多くの方々にご覧頂き、様々な角度から質問やコメントをお寄せ頂きました。 テーマ別10コースから成るセミナー・プログラムでは、産学官の専門家から計48件の講演を頂きました。NICTからは、ディペンダブルワイヤレス研究室の李還幇主任研究員が「BANの標準規格IEEE Std 802.15.6および関連する標準化動向」、スマートワイヤレス研究室の児島史秀主任研究員が「スマートメータ用無線の標準化と展望」について発表を行いました。特別テーマのセッションは事前予約の受付を開始して間もなく満席となり、注目の高さが窺えました。そのほか、出展社プレゼンテーションには企業4社、アカデミアセッションおよびポスターセッションにおいては13大学から計15研究室が参加しました。 来場者数は2日間で延べ7,732人(昨年: 6,668人)と、過去2番目を記録する盛況ぶりでした。この結果と皆様からお寄せ頂いたコメントを励みに、来年はより一層充実した内容で開催できるよう努めてまいります。 ●開会式で主催者挨拶を行う熊谷博NICT理事 ●森田高総務大臣政務官(右から2人目)と黒岩祐治神奈川県知事(右端)にUWB測位による視覚障がい者歩行支援システムを紹介する門脇直人ワイヤレスネットワーク研究所長(左から2人目) ●「将来のスマートシティを支えるICT技術」コースで講演を行う児島史秀主任研究員
1208号_7-8p(印刷用、875KB、A4 2ページ) |
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