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受賞者紹介

受賞者

春野 雅彦(はるの まさひこ)
未来ICT研究所 脳情報通信研究室 主任研究員


◎受 賞 日: 2011/12/16
◎受 賞 名: 日本神経回路学会論文賞
◎受賞内容: 直観的なヒトの公平性における扁桃体の果たす役割を発見したため
◎団 体 名: 日本神経回路学会
春野 雅彦

◎受賞のコメント:

他者への公平な振舞いの背後にある脳機構は何か?これは現代ネットワーク社会におけるヒトの意思決定を考える上で重要な問題です。従来、利己的である古い脳を理性的な前頭葉が抑制する説が有力でしたが、我々はむしろ古い脳自体が不平等を回避する機構が重要ではないかと考えます。今回受賞対象となった研究では古い脳である扁桃体が不平等を嫌い、直観的な公平性に関与することを証明しました。今回の受賞を励みに、ヒトの社会行動の本質を探り、より良いコミュニケーションを実現する脳情報の研究を一層進めて参りたいと思います。

受賞者

山下 太郎(やました たろう)
未来ICT研究所 ナノICT研究室 研究員


◎受 賞 日: 2012/3/15
◎受 賞 名: 講演奨励賞
◎受賞内容: 第72回応用物理学会学術講演会での講演論文「超伝導単一光子検出器における揺らぎとダークカウント起源」が応用物理学の視点から極めて価値の高い講演論文と評価されたため
◎団 体 名: (社)応用物理学会
山下 太郎

◎受賞のコメント:

超伝導単一光子検出器(SSPD)は、量子通信や量子光学等の分野におけるキーデバイスとして盛んに研究開発が進められています。SSPDのさらなる性能の向上には、ダークカウントと呼ばれる誤検出を低減することが必須となりますが、これまでその物理的な起源は未解明でした。本受賞講演では、ダークカウント発生の物理メカニズムを初めて明らかにし、ダークカウントフリーな高性能SSPDの実現に向けた知見を得ました。

受賞者

王 鎮(Wang Zhen)
未来ICT研究所 主管研究員
三木 茂人(みき しげひと)
未来ICT研究所 ナノICT研究室 主任研究員
藤原 幹生(ふじわら みきお)
未来ICT研究所 量子ICT研究室 主任研究員


◎受 賞 日: 2012/3/15
◎受 賞 名: 超伝導分科会論文賞
◎受賞内容: IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS に発表した論文「Superconducting Nanowire Single-Photon Detectors for Quantum Information and Communications」が超伝導応用に関する学術的価値の高い論文と評価されたため。
◎団 体 名: (社)応用物理学会超伝導分科会

左から三木、王、藤原
左から三木、王、藤原


◎受賞のコメント:

本賞は過去3年間に発行された学術刊行物に掲載された応用超伝導研究に関する優れた原著論文の著者に授与されるものであり、今回超伝導単一光子検出システムの開発及び量子情報通信応用に関する初期頃の論文が評価され受賞となりました。本研究は現在も続いており、委託研究で開発が進められている量子鍵配送システムへ適用することにより世界で最も厳しい評価方法で高い性能が証明されるにいたりました。今後さらなる超伝導光子検出器の性能向上とともに新しい応用分野の開拓に展開して行こうと思っています。本受賞にあたって、これまでの研究開発にご支援、ご協力いただいた関係者各位に深く感謝申し上げます。

受賞者

橋本 力(はしもと ちから)
ユニバーサルコミュニケーション研究所 情報分析研究室 主任研究員
鳥澤 健太郎(とりさわ けんたろう)
ユニバーサルコミュニケーション研究所 情報分析研究室 室長
Stijn De Saeger(ステイン デ・サーガ)
ユニバーサルコミュニケーション研究所 情報分析研究室 主任研究員
風間 淳一(かざま じゅんいち)
ユニバーサルコミュニケーション研究所 情報分析研究室 主任研究員


共同受賞者: 黒橋禎夫(京都大学)
◎受 賞 日: 2012/3/15
◎受 賞 名: 第17回年次大会優秀発表賞
◎受賞内容: 本学会第17次年次大会で発表された研究発表「Web上の定義文からの言い換え知識獲得」が年次大会優秀発表賞規定による審査の結果、特に優秀と認められたため。
◎団 体 名: 言語処理学会

前列左から橋本、鳥澤、後列左から風間、ステイン
前列左から橋本、鳥澤、 後列左から風間、ステイン


◎受賞のコメント:

このたび、言語処理学会第17回年次大会において、我々が開発した日本語言い換え知識の自動獲得技術に関する研究発表で優秀発表賞をいただきまして、誠に光栄に存じます。本研究発表では、Web上に存在する膨大な数の定義文から、日本語の自動言い換え処理にとって有用な知識を自動獲得する手法を提案しました。この技術は、当研究室で開発を進めている情報分析技術の性能を飛躍的に向上させる可能性がある、大変重要な成果であると考えております。この研究を進めるにあたりご指導およびご協力頂いた情報分析研究室の皆様に深く感謝申し上げます。今後も社会にとって有用な技術の研究開発をさらに進めていく所存です。

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