NICT NEWS
受賞者紹介

受賞者

春野 雅彦(はるの まさひこ)
脳情報通信融合研究センター 脳情報通信融合研究室 主任研究員


◎受 賞 日: 2012/9/13
◎受 賞 名: 日本神経回路学会論文賞
◎受賞内容: ドーパミンを放出する細胞の発火パターンが、将来の複数の報酬を足し合わせた形の報酬予測を学習で獲得することを実験的に証明した業績が認められたため
◎団 体 名: 日本神経回路学会
春野 雅彦

◎受賞のコメント:

今回の受賞では、ドーパミン細胞の発火率が、将来の複数の報酬を足し合わせた長期報酬の期待値を学習で獲得するという計算理論の基本仮説を世界で初めて証明したことが評価されました。今回の受賞を励みに、ヒトにやさしい情報通信や円滑なコミュニケーションの確立に今後ますます重要になると思われる脳内の快・不快情報の解析に関する研究・開発を一層進めて参りたいと考えています。

受賞者

門脇 直人(かどわき なおと)
執行役・ワイヤレスネットワーク研究所 研究所長


◎受 賞 日: 2012/12/5
◎受 賞 名: 2012 Satellite Communications Distinguished Service Award
◎受賞内容: 衛星通信分野における研究開発に貢献したため
◎団 体 名: IEEE Communications Society Satellite and Space Communications (SSC) Technical Committee
門脇 直人

◎受賞のコメント:

WINDSの開発など、これまでの衛星通信分野の研究開発の成果をIEEE衛星通信技術委員会から評価され受賞したことを大変名誉に思います。これも多くの先輩方のご指導や一緒に研究開発に取り組んできた多くの仲間のご協力の賜であり、深く感謝いたします。この分野の研究活動が今後とも大きな成果に繋がるよう引き続き努力したいと思います。

フェロー紹介

NICTでは、職務として行った研究開発の業務において、特に顕著な業績があると認められる者にフェローの称号を授与することとしており、平成25年4月17日、大岩和弘未来ICT研究所主管研究員に称号を授与いたしました。

坂内正夫理事長(左)と大岩和弘未来ICT研究所主管研究員(右)坂内正夫理事長(左)と大岩和弘未来ICT研究所主管研究員(右)

大岩主管研究員は、郵政省通信総合研究所(当時)に入所後、一貫してタンパク質モータの構造と運動機構に関する生物物理学的研究を行い、この研究分野の発展に貢献してきました。

大岩主管研究員は、タンパク質モータの機能を、物理学的視点から、最少要素を用いて試験管内で再構築、その解析を行う「in vitro 再構成実験系」と、1つのタンパク質モータ分子を捕捉して、その力学・酵素特性を計測する「単一分子計測手法」の発展に大きく寄与し、これらに構造解析手法を組み合わせることで、構造から機能まで幅広く解析を進めることに成功して、Nature誌をはじめとした国際一流誌に多数の成果を発表しています。また、これらの成果の重要性が認められ、2005年には第23回大阪科学賞を受賞しました。さらに、タンパク質モータを機能素材として捉えて、センサーや超小型駆動装置などへの工学的応用を意識した領域融合的研究を進め、タンパク質モータ研究分野の新しい展開を試みており、分子通信という情報通信の新概念を提唱することで、世界的な新しい潮流を生み出すに至っています。

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