近年は、ナビゲーションアプリも充実しています。アイコサポートは、そうしたサービスとどう違うのでしょうか。
藤井:ナビゲーションアプリで目的地までのルートが分かっても、視覚に障害のある方が実際に歩く際には、別の難しさがあります。例えば「2つ目の角を左」と案内されても、1つ目の角がどこなのか判断できないことがありますし、道路上の障害物までは把握できないこともあります。
また、ナビゲーションアプリでは目的地付近に着いた時点で「到着」となることがあります。ところが、そこから建物の入り口がどこにあるのか分からず、入口と反対側に着いてしまうこともあります。何度か訪れたことのある場所でも、路地が複雑だったり、最後の数十メートルだけ不安だったりすることがあります。そうしたときに、人の目を借りたい瞬間があります。
アイコサポートでは、GPSの位置情報とカメラ映像を確認しながら、「数メートル先を左です」「正面に自転車があります」といった、その場の状況に応じた情報をお伝えできます。
書類の確認は、画像認識を使ったサービスを活用する方法もありますが、アイコサポートとどのような違いがありますか。
藤井:画像認識は非常に便利ですが、対象物をカメラに正しく収めるという難しさがあります。書類にカメラを向けることはできても、A4用紙全体がフレームに入っているのか、文字が見切れていないかを、自分で確認するのは簡単ではありません。画像認識の精度が高くても、必要な部分が映っていなければ情報を読み取ることはできません。
近年はAIも進化し、「要点だけ教えて」といった使い方もできるようになっています。一方で、AIの操作が得意ではない方もいますし、目的の情報にたどり着くまでにいくつかの手順が必要なこともあります。
大切なのはデジタルサービスを活用するのか、アイコサポートを活用するのかを、利用者がそのときの状況に応じて選べることです。
