平成23年3月11日に発生した東日本大震災により被災された皆様に、心からお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復興をお祈り申し上げます。

情報通信研究機構（NICT: エヌ・アイ・シー・ティ）は、我が国の経済の成長と発展、豊かで安心・安全な社会の実現の原動力である情報通信技術（ICT）分野の研究開発と事業振興業務を進めております。平成16年度に発足して以来一貫して、国の政策との連携のもとで、様々な社会・経済活動の基盤となるべき情報通信技術の発展のための研究開発に取り組んできました。その間、第1期中期目標期間（平成16～17年度）、第2期中期目標期間（平成18～22年度）を経て、平成23年度より新たな5か年の第3期中期目標期間（平成23年～27年度）に入り、その目標を踏まえた第3期中期計画を基本とする研究開発を開始しました。

情報通信技術は高品質で高信頼なネットワークとその上に成り立つ様々な情報の流通やコミュニケーション等を総体として高度に発展させていく総合技術であり、社会を安定かつ安心・安全に発展させ、人類共通に明るい未来を目指していくための基盤として重要な役割を果たしていくべきものです。NICTではこれからも、様々な課題に対して適切かつ確実に対応できる社会の実現に貢献していくことを目指した研究開発を、産学官連携及び国際連携のもとで強く推し進めていきます。

NICTでは第3期中期計画で目指していくべき技術の方向として、「ネットワーク基盤技術」、「ユニバーサルコミュニケーション基盤技術」、「電磁波センシング基盤技術」及び「未来ICT基盤技術」の4つの領域を基本とする研究開発体制を構築しました。また、個別研究課題を組織横断的に連携させて効果的かつ効率的に推進する「連携プロジェクト」を導入しました。