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国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU)が主催するITU世界テレコム2011が10月24日(月)~27日(木)にスイス・ジュネーブで開催されました。ITU世界テレコムは、政府や民間企業のトップ等が集まり情報通信政策等について議論を行う(フォーラム)とともに、世界最先端の情報通信技術の展示を行う場であり、330人以上の政府高官や企業トップのほか、6,500人以上の代表団が来場しました(今回は12回目の開催。40周年記念)。 NICTは、NTT及びNTTドコモとともに、日本パビリオンの1コーナーとして出展しました。同コーナーでは、ITUの標準化に貢献した技術や東日本大震災に対応した技術等として、NICTが推進している研究開発についての概説や東日本大震災に際してのNICTの貢献等、全体の紹介展示に加え、ユニバーサルコミュニケーション研究所から「ITU-T勧告F.745及びH.625に基づくネットワーク型音声翻訳システム」*1、ワイヤレスネットワーク研究所から「UWB技術を用いたボディエリアネットワーク」*2、「コグニティブ無線技術を用いた地域ネットワークインフラ」*3、「電波を利用した人検知システム」*4について、それぞれパネル及び動態展示を行いました。 ITUからハマドゥーン・トゥーレ事務総局長、ホーリン・ツァオ事務総局次長等が日本パビリオンを視察され、トゥーレ事務総局長からは、ITUで標準化された技術についての展示に対する賛辞と、東日本大震災後の大変な時期にもかかわらず日本パビリオンが出展したことについて感謝の言葉をいただきました。 ITU勧告に基づき開発されたネットワーク型音声翻訳システムは、21の言語を音声やテキストを通じて相互に翻訳できることから、見学者の母語に応じた翻訳がリアルタイムで行われるデモンストレーションに賞賛の声が多く聞かれました。また、体の周囲に取り付けられたカメラやセンサーにより色や障害物等を検知して、視覚障がい者の安全補助に利用することのできるボディエリアネットワークシステムやホーム・セキュリティ等の分野で実利用が可能となる電波を利用した人検知システムには早期の実用化について大きな期待が寄せられていました。コグニティブ無線技術については、東日本大震災のような災害時においてネットワークが十分に機能しないときに有効であるほか、周波数の有効利用や新たな形のネットワークの構築が可能となることについて見学者は大きな関心を示していました。
[内容については過去のNICTニュースをご参照ください。] |
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